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不登校から少しずつ立ち直るために親ができる5つのサポート方法

不登校という状況に直面すると、親として大きな戸惑いや不安を抱えるものです。

なぜうちの子が学校に行けなくなったのだろう?
どうしたらまた学校に通えるようになるのか?

そんな疑問が頭を離れず、将来のことが見えずに心が重くなる日々もあるでしょう。
私自身、娘が不登校になったとき、どうしていいか分からず、自分を責めることもありました。

けれども、そんな日々の中で気づいたのは、「学校復帰だけがゴールではない」ということ。
子どもが自分のペースで少しずつ前に進めるよう、まずは「今、親としてできるサポート」に目を向けることが大切だと学びました。
この記事では、娘との不登校生活で私が学んだ5つのサポート方法をお伝えします。お子さんが自分らしさを取り戻し、少しずつ立ち直るための参考にしていただければ幸いです。

1. 親の心構えを転換する:学校復帰だけがゴールではない

不登校が始まると、多くの親御さんが「どうすればまた学校に行けるようになるのか」と考え、復帰を最終目標にしてしまいがちです。
しかし、学校復帰だけが子どもの成長の道ではありません。
私も最初は学校に戻ることが目標だと思っていましたが、途中で「娘が安心して自分らしく学べる場所は他にあるかもしれない」と考えを切り替えるようになりました。

この「学校復帰だけがゴールではない」と気づいた瞬間、私自身の気持ちが軽くなり、娘のプレッシャーも和らいだように思います。
たとえば、通信制の学校やオンライン学習、OJT型の体験学習プログラムなど、さまざまな学びの場があることを知り、選択肢が増えることで安心感が生まれました。
将来の不安にとらわれすぎず、今を大切にすることが子どもにも伝わり、親子ともに穏やかに向き合えるようになりました。


2. 子どもの強みを理解し、できることを増やすサポート

不登校が続くと、どうしても「なぜできないのか」「どうすればできるようになるのか」ということばかりに意識が向きがちです。
しかし、できない部分に目を向けると子どもも「自分はダメなんだ」と感じてしまいがちです。
そこで大切なのは、子どもの「強み」に注目することです。

娘の場合、いわゆる「機転をきかせてうまく立ち回るタイプ」ではなく、丁寧にひとつひとつのタスクをこなすのが得意なタイプでした。
そのため、家の中で彼女ができること、たとえば料理教室の後片付けなどを任せてみました。お皿を洗ったり、食器を並べたりといったルーティン作業を一緒に行う中で、彼女は安心感を持って作業に集中でき、終わった後には「できた!」という達成感も感じられるようになったのです。

強み診断などを活用して子どもの特性を理解し、できることを少しずつ増やしていくことで、自己肯定感を育てていくことができます。
親としても「できること」を見つけて応援する姿勢が生まれ、子どもとの関係が前向きに変わりました。


3. 日々の何気ない時間で心を安定させる

家の中で、親が子どもと関わる時間を「特別なこと」として捉えすぎず、日常の中で自然に生まれる時間を大切にすることも、不登校の子どもにとっては心の安定につながります。
日々の「何気ない会話」や「ちょっとした手伝い」が、実は大きな支えになるのです。

たとえば、娘と一緒に夕食後の片付けをする時間には、決まって「明日は何が食べたい?」とか「最近、何か興味あることある?」といった話題を切り出すようにしていました。
このような何気ない会話が増えることで、子どもが学校に行かないことで感じる「社会とのつながりが途切れている」感覚が少し薄れ、家族という安心できるつながりを再確認できるようになりました。

さらに、時には一緒にテレビを見たり、簡単なお菓子を一緒に作ったりすることで、娘の笑顔も増え、家の中にリラックスした空気が戻ってきたように感じました。
親子の何気ない時間を積極的に作り出すことが、子どもの安心感と、再び外の世界に出ていくための勇気につながっていきます。


4. 小さな一歩を尊重し、無理なく復帰をサポートする

不登校からの復帰を考えるとき、焦らず子どもの意思を尊重することが大切です。
子どもが「また学校に行ってみようかな」と少しでも前向きに話し出したときは、その気持ちを大切にし、無理のない小さな一歩から始められるようにサポートしました。

最初は「とりあえず保健室まで行ってみようか」という軽いステップから始め、少しずつ慣れたら「次は給食まで」と、自分で無理なく進めるペースを娘自身の意思で設定しました。
登校時間や場所なども、娘の意思を聞きながら少しずつ調整し、学校と家庭で密に連携して無理のない復帰計画を立てたことが功を奏しました。

このように、「登校しなければならない」といったプレッシャーをかけず、「いつでも戻れる安心感」を持たせてあげることが重要です。
最初から長時間の登校を求めず、本人が自分のペースで進める道を一緒に考えることが、結果的に子どもの自信につながり、学校への抵抗感を軽減する方法となりました。

ちなみに、学校に行こうかな、と子供が話した時には親としては心が踊り出すような喜びを感じると思いますが、そこであまりにも親が湧き立つと、子供はまた不安を感じてしまうような気がします。
私も何度かそれで失敗しました。
なので、大人は落ち着いて静かに「そうなんだね、じゃあ、学校の先生にも相談してみようか」くらいのテンションで向き合うと良いのではないかと思います。


5. 親も一緒に成長し、柔軟に対応する

不登校に直面することで、親もまた成長の機会を得ることができました。
私自身、最初は「どうしたら学校に行かせられるか」ということばかりを考えていましたが、子どもの個性やペースに合わせた柔軟な対応が必要だと気づき、考え方を変えました。

たとえば、娘が登校しやすい日程に合わせて、自宅の料理教室のスケジュールも組み直しました。
娘が無理なく登校できるよう、登校日にレッスンを入れないよう調整したり、急な迎えが必要な場合はすぐに対応できるようにしました。
逆に、レッスンがある日に娘が学校に行こうかな、と話した時は、急な電話が来ても迎えに行けない旨を伝え、登校は明日にしてくれる?と親の都合も伝えるようにしていました。親が子どもの都合に合わせるのが基本にはなりますが、あまりにも振り回されるとやはりストレスが溜まります。そこは、しっかり親子で対等に相談するようにしていました。

このように仕事も柔軟に対応することで、娘の状況を尊重しつつ、私自身のストレスも少しずつ減らせるようになりました。

また、親自身が他の親や専門家とつながることも大切です。
同じような悩みを持つ方との交流や、親が息抜きできる時間を確保することで、親も無理なく子どもの成長をサポートできるようになります。

私の場合は知り合いの通信制の塾講師に相談をしました。
進学の道はたくさんあることがわかり、非常に安心しましたし、色々な選択肢を選ぶことができる”チャンス”として不登校を見ることができるようになりました。

不登校の対応は親にとっても試練ですが、子どもと共に成長しながら柔軟に対応していく姿勢が、親子にとって大きな力になると実感しています。


このように、不登校から立ち直るためには、親が一方的に「学校復帰」をゴールに設定するのではなく、子どものペースを尊重し、強みや個性を活かしたサポートを心がけることが大切です。
子どもの小さな一歩を共に喜び、安心できる場を一緒に作り出すことで、親子で少しずつ前に進む力が生まれます。

思春期の子どもとのコミュニケーションがうまくいかないと感じる場合には?

一方で、子どもの年齢的に親子でのコミュニケーションがうまくいかない、と言う話も耳にします。
特に思春期に入ると、子どもが親との距離を置こうとする傾向があり、親としては子どもの心にどう寄り添えばよいのか悩むこともあるでしょう。

このような場合、「子どもに寄り添いたい」という親の気持ちをうまく伝える方法や、無理なく会話のきっかけを作る工夫が役に立つこともあります。
たとえば、子どもが関心を持っている話題を探してさりげなく話しかけたり、特別な場ではなく日常のなにげない時間にコミュニケーションを増やしたりすることで、少しずつ会話が自然に生まれやすくなります。

また、親が「すべてを解決しようとする」スタンスを取るのではなく、ただ話を聞くだけでも、子どもにとっては大きな安心感につながります。
親として「完璧なサポート」を目指すのではなく、「子どもが話したい時に、いつでも聞いてくれる人でいる」ことを心がけると、思春期の距離感も尊重しながら心を通わせやすくなります。

このような対応は、子どもがまだ小さな頃から子育てに取り入れることで子どもの自主性を育て、いざ困った状況が起きたときにも「自分で解決しようとする力」を養う基盤になります。
私も娘の不登校を経験したことで子育て観が変わり、その後、2人の弟たちの自主性が育っていることを感じます。
まだお子さんが不登校でない方にも、このような対応を日々の子育てに取り入れることをお勧めします。

不登校サポートのヒントを生活に取り入れていくために

いかがでしたか?
不登校になったばかりの頃は、子どもが元気を失い、親も突然の変化に戸惑ってしまうことが多いかもしれません。
すべてをすぐに始めるのは難しいものですので、少しずつできることから取り入れていけば十分です。

まずは、お子さんとリラックスして向き合えるようになることが第一歩です。
必要に応じて専門家や経験者に相談しながら、「子どもは自分の力で立ち上がる」という信念を持って見守ってみてください。
それまでの間、親御さん自身もリラックスして過ごせることが大切です。

少し状況が落ち着いてきたら、この記事で紹介したヒントやアイディアを通じて、親子ともに安心して過ごせる生活環境を整えていければ幸いです。

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