【夫のターン】まさか韓流にハマるとは!?
こんばんは。ヒロタアタルです。
突然だが、今日は昔話からはじめよう。
時は2015年8月31日月曜日、23時X分。
場所は渋谷駅、折り返しホームに入船してきた井の頭線に乗船。
リハーサルが上出来だったのかやけに盛り上がるバンドマンたち、
氷結レモンで香味付けされた吐息を振りまく中年サラリーマンを押しのけ着席。
胸ポケットからiPhoneを取り出し、日付が変わった瞬間、
しゃにむに個人情報を登録し始めた。
その画面に釘付けの、しらふの中年サラリーマンこそ、
30代半ばのヒロタアタル、その人であった。
2015年9月1日、日付が変わると同時にNetflixが日本公開されるという
歴史的な瞬間に会社帰りのぼくは立ち会っていたのである。
満員電車の中で、iPhoneと課金情報入力のために
取り出したクレジットカードを握りしめ、(意識はしていないが、おそらくは)薄笑いを浮かべて座っている中年サラリーマン。
今客観的に思い返すと、異様であるし、クレジットカードを満員電車でさらすとは、なんとも危険な行為である。
そんな危機意識が飛んでしまうほどまでに
初日のNetflix登録に躍起になっていたのか・・・。
その熱狂はむなしく数日で醒め、
その後はポツポツと話題の旧作映画を見始めては途中で挫折し見切らない・・・・・・。
そんな惰性でNetflix会員を続ける日々が過ぎていった。
そんな惰性の日々に思わぬ事態が生じる。コロナ禍自粛のおうち生活の到来である。
ネットやツイッターでの「『愛の不時着』、Netflixで大ヒット!」の報を見るや、ミーハー心に火が付いて、久方ぶりにiPhone画面上の赤字の「N」と刻印されたアイコンをタップした。
ミーハー心の発火はとまらず、件の人気作をすかさずタップ。視聴開始・・・。なんとか耐えて30分、う〜ん、挫折。これだけ多くの人が熱狂しているものにはまれなかったことに一抹のさびしさを感じつつ、「十人十色」とひとりごちつつ、アプリを閉じようとした刹那、後ろ髪を引かれた気がした。次点で人気の韓国ドラマはなんだか面白そうな匂いがする。ドラマ好きの嗅覚がうずき、『梨泰院クラス』をタップする。1話でいきなりハマった。韓国の漫画原作という本作、まさに「漫画的」なありえない展開ではありながら、『半沢直樹』を彷彿とさせる「やられたらやり返す」的復讐劇を期待される始まり。「これはイケる」。ここからぼくに、妻を巻き込んでの空前の「韓国ドラマブーム」が到来した。
ここからの情報や寸評は、聞きかじった情報でファクトチェックもままならないこと、そして多分に私見が含んでいることをご承知おきいただきたい。
韓国のドラマは、一話がCMを含まず1時間超で、日本のドラマでいうと毎回が「スペシャル枠」の放送時間となる。そして、1シーズンがだいたい16話と多いのである。放送時間がたっぷりあるだけに、個々のキャラクターやドラマの細部をつなぐプロットの作り込みに技がきいている。ただし、作品によっては、どうしても「中だるみ」が生じたり、見始めなかなかのらなかったり、中にはラストはすんなりあそこで終わりにしておけばよかったのに、と思われるメインストーリー終了後の蛇足なストーリーのように感じられるものが続いたりと、作品によっていろいろだ(繰り返しになるが、あくまでも私見である。韓国ドラマファンのみなさんにはご勘弁いただきたい)。
『梨泰院クラス』は少々の中だるみを感じながらも最後まで見切った。その後、『アルハンブラ宮殿の思い出』、『ザ・キング』といったSFチックな話を見切ってもなお、ブームはおさまらない。『VAGABOND』という作品を見始めるや、「もはやこれはハリウッド級の映画の規模感だ。あっぱれ!」と快哉を叫んでしまった。アクションのスケールも大きいし、張り巡らされたプロットとその回収も見事である。
と、昔話からはじまって、近況のざっくりしたご報告に留まってしまったことをご勘弁いただきたい。そして、本とはまったく関係がない・・・。読者諸氏に韓国ドラマ未見の御仁がいたら、ぜひここで紹介した作品のいくつかをちらっと見ていただきたい。食わず嫌いはもったいない。現に数カ月前まで食わず嫌いだったぼくが言うのだからたしかである。いやはや、自分が韓国ドラマにハマることになろうとは、ゆめゆめ思わなかったのである。睡眠時間は大丈夫か? たぶん、ケンチャナヨ〜。