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「テレビの時代は終わる?」「リアルタイムで見てもらう工夫をすれば、スポンサーがつく?」何が価値となるのかを見極める。

タイトル:

 マーケット感覚を身につけよう

キーとなる言葉解説:

 市場・マーケット:需要者と供給者がお互いのニーズを充してくれる相手とマッチングされ、価値を交換する場所。(本文抜粋)

 市場で提供される価値:時代や流行などにより、常に変化する。需要者のニーズに応えた物orサービス。

 価値を論理的に思考する:ニーズを分析し、不足を探したり、金額などをより供給者向けに歩み寄れないか模索する考え方。

 マーケット感覚:誰が何に悩み、どの段階でどんな価値を求めているのかを、正しく理解し、イイ値段を付けられる力。

 相対取引:いわゆるコネ。日本以外にもいっぱいある。

 市場取引:需要者と供給者が(以下略)。不特定多数マッチングが得意な、インターネットが大活躍。

 インターネットな思考:できるだけ少ない規制を原則とし、ネット上の問題行為には「個別の問題の摘発」によって排除される思考。

 貯蓄市場:お金を使わずに、将来のために残す、運用する。

 消費市場:車を買う、ブランドのバッグを買う。世間様一般のショッピング。

 プライシング感覚:コスト積み上げ計算からの脱出が大事。「この価値」は、自分にとって必要か?他人では?「この価値」を望んでる人はどんな人々か。

本の要点:

 需要と供給の流れを機敏に読み取り、何が価値として求められているのかを分析しましょう。という本。
 その分析するのに、市場でその価値が認められている理由の推理。そして価値の値段が妥当かどうかを判断するセンス「マーケット感覚」を練習して獲得しましょう。欲しいです「マーケット感覚」。


相対取引と市場取引

 「市場」って何?
 市場取引の反対にあるのは、コネです。そして非コネが市場取引。
 例えば就活の市場取引は、不特定多数の就活生と不特定多数の企業が、それぞれのニーズを照らし合わせて合意して初めて、取引が成立。市場取引は、インターネットとの相性抜群ですね。なので就活に限らず、マッチングサービスやアプリはとても多い。これが「市場」です。

市場とネット

 この市場ですが、インターネットな思考に染まり出してます。インターネットな思考は「ネット上の問題行為は、個別に摘発&排除される」ということです。問題なアカウントは通報され、アカウント停止という、Twitterでホワイトハウス報道官をすっ飛ばしてコメントしまくっていたらアカウント凍結された、トランプさんルートが最も理解しやすいと思います。この思考が市場に入っちゃったんですね。

 日本では、本屋さんは規制があって値引きできません。でもネットでは、電子書籍やオーディオブックは、同じ本(同じ価値)でも値段は一定じゃないです。それは何の問題も起こしていないので、問題行為だと感じない。私たちも、そーゆーモンだと思っていますよね。本の価値は、ネットで自由化されつつあるわけですね。そりゃ安いし嵩張らないし、電子書籍買っちゃうわ。規制の多い日本の市場に、ネットは規制対象外っぽくグレーなエリアになっちゃってる。
 
 曖昧になる規制。そして更に、ネットは距離の尺度をガン無視してきます。地元の名酒やB級グルメがランキング化されて、日本一、世界一を決めるように、地域に分散していた価値が統合されて、新しい序列を作り出しちゃうんですね。グローバルな基準がカンタンにゲットできるから、外国と国内(就職先でも、進学先でも、売り込み先でも)の市場が統合されつつあるのです。

「されつつある」ので、まだまだ地域的なギャップは存在します。

[価値観のギャップ]
 ・日本では「良い物を安く」という思考がある一方、海外では「良い物は高い物」という思考が一般的。

 ・ドバイでは「値段は気にしない」けれど、「ハラル食品かどうか」が気になる。

 ・ミシュランガイドでは「ヨーロッパ人の好きな日本風」が、日本食レストランに求められるけれど、日本人からすると(以下略)。


 またマーケット感覚は、政府のお役人さんや業界団体の偉い方々にも大事なのだとか。

[キャリア形成と市場化@日本]
 ・弁護士と博士:数増やしちゃった(博士は1990年以降。弁護士は2000年代以降)。でも日本では、弁護士の仕事数や博士のニーズ(就職先)がそんなに多くなかった。

 ・医師と薬剤師:高齢化やライフスタイルの多様化によりニーズが増加。でもあまり供給が多くない。だから激務。

 国や業界団体が政策的に供給数を決める職業の場合、それらを決める方々のマーケット感覚がザンネンだと、こうなるという例。また今はニーズがあっても、10年後にどうかは分からない。
 結局は自分自身にも、マーケット感覚が必要ということですね。


マーケット感覚のために、市場を袈裟斬りにしてみる。

[市場は入れ子構造]
 上位レイヤー:
 貯める・肥えるのスペシャリスト:貯蓄市場(生命保険、銀行、証券会社など)
 ド派手に決めるバブルの申し子:消費市場(自動車メーカー、旅行社など)

 下位レイヤー:
 貯蓄市場や消費市場の各社、メーカーやブランドなどがコンテンツを展開し、ユーザーに購入してもらう。

 貯蓄市場と消費市場という、東軍と西軍みたいな存在がいて、その各陣営の中に色々な会社がいて、その会社さん達がサービスや商品を売ってる構造です。この2つが、消費者のお金を少しでも多く獲得しようとシノギを削っている訳です。最近は貯蓄市場の方が優勢です。マネー誌は、貯蓄市場の広報誌という位置付け。


マーケット感覚のために、勝てる市場を探す。市場の優劣、特徴を把握する。

 一つの分野にも、市場がいくつかあります。市場それぞれに得手不得手があって当然です。そこから、自分を照らし合わせて自分にフィットしたトコを探すのだそうです。

[例]男性が結婚相手を探すなら?
 A男子:高卒でイケメンな年収200万円。
 B男子:有名大学卒の真面目くん。年収1000万円。

・お見合い市場:安定が一番。
・合コン市場:話の楽しい人が好き。
・結婚相談所市場:高学歴・高収入の人を探してる。
・ナンパ市場:イケメン大好き。

 男子AとBは、それぞれどの市場があってると思いますか?
 要はコレを自分の就活なり、売りたいプロダクトなり、生かしたいコンセプトなりに当て嵌める。。。うーん、難しい。そこで見方を変えて、求められている「価値の正体」を解明してみましょう。


マーケット感覚のために、何が「価値」となるのかを見極める。

 「1日に15分以上、誰かと話す」
 会社で同僚や取引先と、学校通ってて、習い事の仲間と会ってなどなど、15分の会話って結構あっという間ですよね。ただ今はコロナ禍だし、もしも一人暮らしなら、そんな時間や機会は少ないかも。

[例]独居高齢男性の会話頻度 (p113)
 50%:毎日
 18.3%:2〜3日に1回
 16.7%:2週間に1回
 15.1%:4〜7日に1回

 「ジャパネットたかた」や「通販生活」は、ただ単に家電や便利グッズを売ってるワケではありません。「孫(な位置付け。エア孫も可)の人からのアドバイスという価値」と、商品をセットで売っているんです。
 もし、おじいちゃん、おばあちゃんの通販グッズが目立つようになってきたら、彼らは「誰かと話す」というのを求めているのかも知れませんね。


マーケット感覚のために、値段をつける

 価値を見出すステップを見てきました。じゃあ、どうやって値段をつけるんでしょうか?
 コスト積み上げ式ではない「価値」が正当に評価される値段でなくては。プライシング感覚は、この価値のターゲットとなる人々の懐具合を推測する必要もあるみたいですよ。
(プライシング感覚については、本書を読んでみてくださいね)

ターゲットとしてる人達:

 これから学校コミュニティ以外に放出される方々。
 ビジネスしてる方々。
 ちきりん(筆者)さんが好きな方々(もう持ってると思うけど)。
 公務員さんな方々。

心に刺さった内容:

 「とりあえずやってみる」
 「守られているモノほど危ない」
 子供の頃からマーケット感覚を養う

読了日:

 2019年

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