自作教材紹介【国語】「簡単な俳句のつくり方」
特別支援学校学習指導要領の「国語科」では、中学部1段階から、俳句について学ぶよう触れられています(2段階では短歌にも親しみます)。
という訳で俳句の授業をするのですが、僕自身も俳句を詠んだことはほとんどないですし、どうやって指導したらいいかもわかりません。
Twitter上で簡単な俳句のつくり方というのを見かけら、いろいろ調べてみる中で、5音+7音の俳句のタネをつくる方法なら簡単につくれそう!と発見し、このワークシートを作成しました。
音の数を確認する
子どもたちにとっては、5文字と5音の違いもなかなか難しい課題です。「夏の空は3つですか?」なんて質問も出てきます。音節や音韻(拍あるいはモーラ)なんて…という感じでした。
音の数はチューリップがが5音になるという説明を読んで、「チュ」「ー」「リ」「ッ」「プ」のように音に合わせて手を叩き、確認しました。
有名な俳句を聞いてみる
ここからワークシートを使って授業を進めます。
まずは「俳句ってなにかな?」と質問します。
「5・7・5」や「季語」というキーワードをここで確認しつつ、まずは有名な俳句を読み上げる。
先ほどのチューリップのように「5・7・7」の音に合わせて手を叩き、リズムの感覚をつかみます。
このワークシートでは取り上げませんでしたが、種田山頭火さんの「5・7・7」にとらわれない自由な俳句を紹介しても面白いかもしれません。
また有名な俳句の「季語」と季節も確認し、季語のイメージをもってもらいます。
5音の季語
ここでは使いやすい5音の季語を確認します。
季語は、本(歳時記)やネットで調べたり検索したりできることも伝えます。
俳句のタネづくり
いよいよ俳句をつくりはじめましょう。
まずは5音のキーワードを探します。
季語にとらわれる必要はありません。最近の出来事でも、好きなスポーツでも、ゲームでも、アニメでも、本当になんでもオッケーです。
「宿題が」のように、「が」「や」「よ」「を」などをつけてもかまいませんし、4音や6音でもいいんです。
そして5音のキーワードが見つかったら、次は7音でそのキーワードを説明します。
例えば、大相撲なら「汗が飛び散る」、カツオくんなら「毎日野球だ」みたいな感じです。
7音の説明ができたら、それをキーワードの前か後のどちらにつけるか考えてください。
この5音のキーワードと7音の説明を合わせたものを、俳句のタネといいます。
こやワークシートでは5音のキーワードと7音の説明としましたが、7音のキーワードと5の説明でもかまいません。
5音の季語を合わせる
俳句のタネができたなら、「5・7・5」で残すは5音だけです。ここにワークシートの最初に掲載していた5音の季語から、自分の俳句のタネに合うものを探します。
俳句のタネと5音の季語を「5・7・5」のリズムに組み合わせれば・・・あら簡単!俳句が完成してしまいました笑。
以上でワークシートはおしまいです。PDFデータを貼っておきます。
俳句のコンクールなど
クラスで詠みあうだけでなく、コンクールに応募するのも楽しみの1つです。
おウチde俳句大賞
伊藤園お~いお茶新俳句大賞
前任校で「お〜いお茶新俳句大賞」を受賞し、自分の俳句がプリントされたお〜いお茶をスーパーを何軒も巡って探し回っていた子を思い出します。
俳句のつくり方に正解はない
もちろん俳句のつくり方に正解はありません。
なんて言えるほど俳句について詳しいわけでもないのですが…。
今回紹介したのはあくまでも簡単な俳句のつくり方です。賛否両論あるかと思いますし、必ずしもこの通りにつくる必要なんて1ミリもないと思います。
ただ俳句を詠むというのはなかなか難しく、まずは簡単な俳句のつくり方で慣れるのもありかな、なんて考えています。
まとめ
簡単な俳句のつくり方のワークシートとそれを活用した進め方について紹介しました。いかがでしたか?
別の記事で季節のアレコレについて紹介しているのでそちらもよければ使ってください。
何かのお役に立てば幸いです。
あとおすすめの本や教材ら指導法など教えていただけると大変助かります。詳しい方、ぜひよろしくお願いします。
表紙の画像は、Plaplaより引用した日本三景の松島の写真です。