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「八方美人」と「一方ブス」

「八方美人」

誰にでもいい顔をするというどちらかというと悪い意味で用いられることが多い表現ですが、私はあえて「八方美人」でいたいと思います

ただ、私の「八方美人」は他人からよく思われようとするわけではありません

元が高尚な人間だったらそうもできるでしょうが、残念ながら私はそうではない

思ったことはすぐ口から出るし、あきっぽいし、やりたいことしか頑張れない、いわゆる協調性のない人間です



幼いころからこの性格は変わらず、この欠点を隠そうと苦しんできました

苦しい努力をすれば、必ず見返りが来るものだと学校で習ったのですが、それは嘘だったみたいです

ただ、自分を追い込み、苦しくなるだけでした

疲れ果て、あらゆる人間関係の進展を拒絶するようになってしまいました

しかし、それはそれでなにか違う 孤独感がいつもある 人が嫌いなわけではない

出来れば適度に仲良くしたいのでした



二十年の紆余曲折の結果、私は今の「八方美人」にたどり着きました



①    老若男女誰でも話しかけてみる…できれば相手が笑ってくれるように

②    自分を偽らない…くだらないダメな人間と思われてもいい。あとは、たとえ好きな人でも間違っていると思ったら、嫌われてもいいから伝える



これが正しいことだといいたいわけではないですが、私には性に合っていたようで、楽しく生きられるようになりました

こいつ、バカだな(関西風に言えばあほやなあ)と思われるくらいで私にはちょうどいいのだと思います

昨今言われる「自尊心を持て論」とは真逆の「ひらきなおり精神」です



ただ、コインには表があれば裏があります

「八方美人」は「一方ブス」になることがあります

本当に、ごくごくごくたまにですが

自分や大事な人の尊厳を踏みにじられた、そんなときに変身します

私は今残念ながら、「一方ブス」をしなければいけない瞬間があります

だけどその時は心を鬼にして、決心しています

そうでなければ、表の姿の「八方美人」を守れないからです

さあ、心に栄養をチャージして寝るとしますか

万年常備菓子

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