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32歳
夏の終わり また一つ年を重ねました
三十を過ぎてきても誕生日をうれしく感じています
いつかそうでもない時がきてしまうのでしょうか
これを言うと
みんなに「ええやんw」と笑われますが
私、毎日幸せです
朝起きる時から
窓を開けて晴れていること
しつこいあごのニキビが消えていること
朝食がおいしいこと(バナナとカフェラテだけですが)
それだけで幸せです
会社に行って自分の机があること お仕事があること 世間話できる同僚たちがいること
お給料をいただけること
夜は夜で
おうちがあること お風呂に入るのは少しめんどくさいですが、入ると気持ちいい
寝るときはなにより一番幸せ
お気に入りの本を読みながら眠くなってくる瞬間が一番です
ただ、そんな何気ない幸福の中で
たまにどうしようも、抗うことができない不幸が、まるで白いシャツに墨汁の雫を落としたように、じわりと染みつくことがあります
洗ってもそれは最後まで落ちきらずにうっすらと残ってしまうし
洗う気が起きないこともある
洗ってはいけないときもある
いつの間にか不可思議なグレーのまだら模様
これからもっと黒く汚れていくのでしょう
それでも世界に一着だけのこのシャツを着ていかなければいけない
だとしたら、それを乗り越えた証だと誇りとでも思いましょう
ヴィンテージとはこのこと
ファッションに疎い私もいつかおしゃれになれるかもしれません
最後に32歳になった私の裁縫をご覧いただきましょう
トートバッグの穴を縫い合わせたものです
真剣に頑張ったのですがなかなか難しい…
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わたしは、おしゃれだと思って使っています
義務教育の家庭科さんに謝ります