ある種のことは、声に出しては伝えられないということが、ありありとわかる。　2021/08/22

　朝から次女のプール送迎。マグロの刺身を買って帰る。刺身をつまみに1杯やってたら日本酒が尽きた。最近の日本酒はどれもとても香りは豊かで、フルーティーでそれはそれでおいしいと思うのだけど、ふとした瞬間に吉田健一の「いい酒は水に似ている」という言葉を思い出す。

　最近の日本酒は、水には似ていないなぁ、と。スッキリ辛口な酒も飲みたくなってくる。交互に飲んだらよいのだろうか。日本酒のチェイサーに日本酒を持ってくるようなスタイル。それはそれで延々と飲めるかもしれない。

　ピンチョンの『競売ナンバー49の叫び』を読み始めた。デザインがかっちょええ。比較的短いので読める気がする。

ある種のことは、声に出しては伝えられないということが、ありありとわかる。出来事も、ある種のものは、舞台上で描かれない。みんなに想像がつくようなものでもないのに。そこまで描写はどれも過剰に過ぎるほどだったのに。

競売ナンバー49の叫び (Thomas Pynchon Complete Collection)