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shinobuwada
子供の方がいつの間にかしっかりしていて、親の方が子離れできていないっての明日は我が身かもね。
川北亮司『ふたごの魔法つかい』シリーズ、気になって続きを読んでいる。
今回は2巻目の女神の星。
2巻目を読んでわかったのだけど、これ本当に500歳の双子の魔女がシリーズ通して出てくるんだね。表紙に描かれる子供たちではなく、シリーズ通して共通なキャラクターはこの老婆たち。
子供たちはお話ごとに変わっている。まぁどこにでもいそうな普通の小学生が複数人出ることもあれば、1人の時もある。
本作のテーマは成長と自立。10歳の誕生日を迎え、友達と3人でケーキを作って食べるということをやろうとしている。主人公はそれをすべて3人でやり遂げたい。でもあれは準備したの?とか母親は世話を焼いてくる。それがどうにも嫌でたまらなくて、ほっといてってことになるんだけど、そうなると母親の方も怒って勝手にしなさいとなってしまう。
そんな成長と自立の端境期を女神ペルセポネがハデスの元に行き、嘆く女神ケレスと言う神話を絡めながら展開していく。
どちらのケースも子供の方がいつの間にかしっかりしていて、親の方が子離れできていない、と言う描かれ方。
子供もいつまでも子供じゃないし、独立した個人であることをちゃんと親が認めてあげないと駄目だよね。だからと言って放置、放任ではなく、お互い個人としての人格があった上で、家族として大切にしあう。適切な距離を置くことは相手を尊重することでもあるんだろうな。
そう言う親子関係が築けたら素敵だと思う。子供にそういった自我が強く芽生える頃にこの本を再読させたいし、親の方が読むべき本かもしれないぞ、と思ったのでした。
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