私は、本を読む一方で、読んだことを忘れはじめる。 2021/09/18

 久しぶりにリングフィット再開。しんどい。身体はすぐになまる。『ODD Taxi』を観ながら、作業。面白いな、音楽もよい、キャラも良い。キャラとキャラがここで交差するのね、という作り込まれた群像劇。完全に作られた世界なんだけど、それはそれで美しい箱庭を眺めるような感じがして面白い。

 そしてピエール・バイヤール『読んでいない本について堂々と語る方法』を読む。タイトルからふざけた印象を抱きがちだけど、100冊読もうが、1000冊読もうが、10000冊読もうが、この世には読んでいない本の方が多いわけで、この世の中は読んでいない本だらけなのだよなぁ。

 さらに、読んだ本も、読んだ瞬間から忘却が始まっていて、ほとんどの本は読んだということ以外覚えていなかったりするわけで、そうなると読んだ本すら読んでいない本になるわけで私たちは、なにも読めない、のかもしれない。なんてことを思いつつ、穏やかな土曜日。

 私は、本を読む一方で、読んだことを忘れはじめる。これは避けられないプロセスである。このプロセスは、あたかも本を読まなかったかのように感じる瞬間まで続く。読まないも同然の状態、そんなことなら読まなかったのにと思う状態まで続くのである。

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