文学と女性


喜国雅彦『今宵は誰と』を読んだ。小説に登場する様々な女性を紹介する短編漫画。

文学とそこに描かれる女性っていうのはとても面白いテーマ。
というか文学って教科書に載ってるのはクソつまらないものばかりだけど、本当はただの変態みたいな作品が溢れててめっちゃ面白いんだよね。自分の欲求とかに素直というか、人間なんてそんなもの、って思える作品が楽しい。

ここに出てくるアクの強い女性たちはどれも魅力的だけど、谷崎だったら瘋癲老人日記の颯子が一番好きだ。

そういえば、文学ってなんでもありだな、って思ったきっかけは中学の時、英語の先生がポロっと話したサドの『悪徳の栄え』『美徳の不幸』がきっかけだったな。

だとすると、自分を文学に誘った運命の女性はジュスティーヌとジュリエット姉妹だったってことか。

悪徳の限りを尽くす姉は繁栄を極め、美徳の限りを尽くす妹はどんどん不幸になっていく。道徳なんて糞食らえな世界なんだけど、こんなのもありな文学の世界ってそれはそれは豊饒で自由。

喜国さんにはバタイユの眼球譚が出てくるならいつか是非、ジュスティーヌとジュリエットもお願いしたいな。

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