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私が消えたあの日

薬の相性があまり良くなかったんだろうなーと
今の私からは推測できる
怒りのコントロールをするために
滅茶苦茶強めの睡眠薬を頓服として出されていた
飲めば10分後には記憶を失うくらいの薬

でも、要するにその薬は一時的な逃げでしかなくて
その後にまた何かのきっかけで苛立ちや悲しみで喧嘩をし
ある日の私はいつも以上に様子がおかしかったようだ

私は子供の頃の経験から
自分の存在はこの世にとって不必要な人間だと思っていた
常に誰かから捨てられる思いを持っていた

喧嘩をし、次の日は旦那が仕事で夜勤があって帰らない日だった
私は仕事の為に職場に行った。
その時は私はアパレルの店員で、当たり前だけど笑顔が求められるような仕事だった
余りにも気分の悪そうな顔でお店に立っていた
上司から「帰りなさい」と言われたけど私は「帰らなくて大丈夫です」
と伝えた

でもその言葉に上司から
「あなたが不愛想にしている状態でもお給料は発生しています。迷惑です。帰ってください。と言われた」
んーそうだな、今だったら解釈方法が違かったかもしれないけど

そもそもメンタルぶち壊れ状態の私には
「あなたの存在が迷惑です消えてください。」と言われた感覚だった
私は、誰からも必要とされない人間なんだな。と言う言葉で
頭がぐちゃぐちゃになっていた

家に帰ってからどうしたらいいかを回らない思考の中考えた
お風呂に入って身なりを整えた
お気に入りのワンピースを着て、しっかりお化粧をして
その頃ずっと聞いていた歌をリピート再生した

歌詞の内容は
「明日なんて来ないようにと 願った夜数えきれない
 夢も愛も失くし 雨に打たれたまま泣いてる…」
その先の歌詞も自分に余りにもぴったり過ぎて
何も救いのない曲でお気に入りだった

まじないみたいにエンドレスに再生される曲
準備をした私は呼吸を変えた
簡単に言えば気持ちが落ち着くのと真逆な方法で
浅くて激しい呼吸にして気持ちを高ぶらせた
手元にずっと貯めていた睡眠薬や安定剤などもろもろを
一口では飲みきれなくてお皿に全部出してから
何度にも分けて胃に収めた

そして「ごめんなさい」と書いたメモを残し
飼い猫を沢山撫でて「ごめんね」と沢山謝り
ベッドについた

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tomomi【女神】
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