こどもたちに嬉し泣きさせられた思い出
こんにちは。
私は、ベルリンのこどもミュージアムで働いています。
(現在は残念ながらコロナウイルスの影響で閉館中です。。
早くまたみんなに会いたい!!)
ベルリンでは一週間ほど−10℃まで下がる日が続いていて、久しぶりに本格的な冬を感じています。来週からは少し暖かくなるようです。
そんな中思い出した、こどもミュージアムに来ていたこどもたちに嬉し泣きさせられた日のことをお話させてください。
以前、「世界の文化」をテーマにした展示の中で、いろいろな材料で家を建てられるコーナーがありました。
私がこどもミュージアムに関わるようになって数ヶ月目、研修中のことでした。
6〜7歳の女の子たち2グループがそれぞれ自分たちの家を作っていて、1グループの子たちの家ができあがって、
「私たちの家に遊びに来て〜入って入って〜!」
と招待してもらったので、大喜びでお邪魔しました。
おうちごっこをしたり壊れてきたところを一緒に改築したりして楽しく過ごした後、もう1グループの方にも、
「おうちできたー?遊びに行ってもいい?」
と聞くと、
3人でこそこそ話。
(私たちの家に他の人入れたくないんだけど。。。)
(私も。。。どうする?)
(んー、私が何とか断ってみる)
そして、
「まだ完成してないから、誰も招待できないの、ごめんなさい。」
と。
・・・・・・完全に気を遣われました。
「もちろん!あなたたち3人のおうちだからね、邪魔してごめんね。」
と、その後始まるワークショップの準備を始めた私。
完成前に誰も入れたくない気持ちはもちろん分かるし、誰にも邪魔されたくない秘密基地を作っていたのかもしれないし、気を遣ってくれた優しさも感じたし、あの子たちは全然、本当に全っ然悪くないんです。
でも、その頃、アジア人であることへの差別や外国人に対する心無い言葉を日常的にひしひしと感じていたこともあってか、ひそひそ話をされる状況への被害妄想のためだったのか、大人気なく大袈裟にも疎外感を抱いてしまい。。
研修中の、何とも恥ずかしい話です。
よしっ!
と気持ちを切り替えて工作系のワークショップを始めると、まず初めに来てくれたのはさっきの女の子3人。
テーブルに着くなり、またひそひそ話。
(えー、またぁ?)
と思ってまたしょんぼりしそうになっていると。。。
「せーのっ」
🎶
Januar, Februar, März, April
Die Jahresuhr steht niemals still
Januar, Februar, März, April
Die Jahresuhr steht niemals still
Mai, Juni, Juli, August
Weckt in uns allen die Lebenslust
Mai, Juni, Juli, August
Weckt in uns allen die Lebenslust
September, Oktober, November, Dezember
Und dann, und dann
Fängt das Ganze schon wieder von vorne an
🎶
🎶
1月2月3月4月
一年の時計は一度も止まらない
1月2月3月4月
一年の時計は一度も止まらない
5月6月7月8月
みんなの生きる気力を目覚めさせてくれる
5月6月7月8月
みんなの生きる気力を目覚めさせてくれる
9月10月11月12月
そして、そして、そして
全部また最初から始まる
🎶
歌った後に、
「あなたのために選んだ歌だよ!」
と。
えぇー!!!嬉しいー!ありがとう!!!(嬉し泣き!!!)
それに、なんて素敵な歌!
大人の私に遊びを邪魔されて、失礼のないように気を遣って、私がしょんぼりしてるのを察して、励ますために私のために歌ってくれたんです!!!
この子たちの方が断然大人です。
・・・・・・完敗です。
いや、勝ち負けの問題ではありませんし、「大人」という表現の意味合いも本当に様々ですが、この日、この子たちから学ばせてもらったことは私にとって本当に大きい。
その後、この歌を教えてもらって、一緒に歌いながら楽しくワークショップが進められました。
それから私は、去年の3月にコロナウイルスの影響で一時閉館になるまでの7年間、こどもミュージアムでこどもたちからたくさんのことを学んできました。
忘れられない言葉にもたくさん出会わせてもらいました。
それについても、これからまたお話させていただこうと思っています。
最後まで読んでくれてありがとうございました!
ちなみにこちらが、作詞作曲のRolf Zuckowskiさんが歌っている
"Die Jahresuhr"の動画です。