発掘現場と現代アート
先日、見に行ったアーティストの次なる展示が始まったとのことで、またまた展示会場に足を運びました。
今回は静岡市の東静岡駅へ。
もともとここは芝生広場でさまざまなアート展示やイベントが行われたり、自由に遊ぶことができましたが、土地活用のための発掘調査が行われるとのことで、フェンスに覆われていました。
そのフェンスと道路の間のわずかなスペースがコンテナとともに残されていました。
今回、その残されたコンテナを舞台に最後のアート展示を『エピローグ』として開催。
コンテナの中に広がる世界は、、
もともとこの場所には、昭和後期に貨物列車の引き込み線が引かれていたそう。
今でも、道路沿いに東海道本線と東海道新幹線の線路が引かれていますが、もともとはもっと多くの線路が引かれている場所だったのですね。
昭和後期の光景を『幻影』として表現したそう。
幻だから、きっと焼成前の土粘土なんですね。今にも壊れそうな儚さ。
発掘現場の土の上にのっているのも、示唆的です。
迫り来るフェンスにも作品が飾ってありました。
どうやら、この発掘現場の出土品の土器のようです。
他にも何枚かの写真が飾ってありました。
静岡市は、登呂遺跡が有名ですが、弥生時代の稲作は広い地域で行われていたのですね。
大昔の土器が出土した場所に、昭和時代は線路が走り、令和の今、幻影という作品になりひととき甦りました。
不思議な時の流れを感じます。
後記
広場の隅っこで、表の道路からは全く見えない場所なのですが、ぽつりぽつりとお客さんが途絶えません。
ここがアートの場所だと浸透しているということでしょうか。
将来の土地活用がどうなるのか分かりませんが、(アリーナという話もあるそうです、、)
余白のある文化的な場所になったらいいなと思います。