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日本は未熟児比率 世界ランキング3位 プレコンセプションケアが大事な理由

日本の問題

私がプレコンセプションケアに興味を持ったのは、浜松医科大学の名誉教授である金山尚裕先生に日本の産婦人科の現状を伺ったのがきっかけでした。その現状というのは、

若い女性の痩せすぎが非常に問題になっている

ということでした。これまでの記事でいくつか痩せの問題を書いてみましたので、もしよろしければお目通りください。

簡単に内容を言うと、女性の場合ダイエットをすることで、2つの大きな問題を抱える可能性があるという内容です。その2つは、

“不妊症””赤ちゃんが生活習慣病になる”可能性が上がる

過度なダイエットが良くないことはなんとなくわかっていましたが、こんな問題もはらんでいることをみなさんはご存知でしたでしょうか?

恥ずかしながら、私はエクササイズなどのインストラクターの仕事もしており、日本ダイエット協会1級プロフェッショナルアドバイザーという資格も持っております。
ブログなんて、、、という気持ちもありましたが、こんな私でも、少しでも多くの方にダイエットの危険性やプレコンセプションケアの大切さをお伝えできればとnoteを書いております。

日本は低体重児出産が多い

さて、本題です。そうはいっても先進国であり、世界的に見ても日本の医療水準は高いと言われていますね。

いくら問題になっていると言っても、、、大げさじゃない?

なんて思っていませんか?下記は、OECD42カ国中の未熟児出産比率です。

資料:GLOBAL NOTE 「2019年世界の未熟児の比率 国別ランキング・推移」 出典:OECD

日本は、42カ国中、第3位。出産比率は9.4%。100人中約10人の子どもが未熟児として生まれているそうです。

低体重児出産は年々増えている

たまたまじゃないの?と、過去も調べてみました。1985年から調べた結果が下記となります。

資料:GLOBAL NOTE 出典:OECD

1987年から順位はどんどん下がり、今や2位か3位が定位置となっています。5%が9%に増えたぐらいという見方もできなくはないですが、あまり良い結果ではありませんね。

下記は、国立成育医療研究センターとハーバード大学公衆衛生大学院が研究した結果です。

日本人がアメリカで生まれる児のうち最も出生体重が小さいこと、そしてその原因は、遺伝や人種に因るものではなく、特に、やせ型や標準体型の妊婦の体重増加量が少ないことに起因していることを突き止め、下記のことがわかった。

国立成育医療研究センター
【図1】人種別の平均出生体重
【図2】人種・体格別の平均妊娠体重増加量

なぜ低体重になるのか?

低体重児が生まれるのは、国立成育医療研究センターの研究結果にも書かれていますが、遺伝的なものでも日本人特有の環境でもありません。

【図2】日本人の母が、白人と同じ体格で同じ体重増加であれば、日本人の赤ちゃんは白人と同じくらい大きく生まれうること、つまり、日本人の赤ちゃんが小さく産まれることの遺伝的素因は小さく、日本人女性の体格が大きくなり妊娠中の体重増加が増えれば、出生体重も大きくなることが予想されることを示した。

国立成育医療研究センター

今後、妊娠前や妊娠中の食生活や体重管理を変えることで改善することができる可能性があります。

国立成育医療研究センター

・日本人の栄養摂取量は戦後以下

日本人の栄養摂取量は年々低下傾向にあり、現代の栄養摂取量は、戦後以下になっています。摂りすぎる必要のない栄養素もありますが、飽食の時代と言われる現代で、戦後よりも栄養が足りていないというのは、なかなかすごいことだと思います。

厚生労働省 『国民健康・栄養調査』
厚生労働省 『国民健康・栄養調査』

2003年と2020年を比べるだけでも、減少傾向が容易に伺えます。特にビタミンやミネラルが足りていないのは、野菜だけでなく、魚や牛乳、海藻類などが足りていないからだと言われています。好き嫌いだめですね。

・日本人は海外に比べてダイエットをしてる人が多い

出典:ダイエットをしたら太ります「22カ国の大学生への意識調査」

日本人の大学生の女性の63%の人が自分を「太っている」と感じ、70%の人が痩せようとしているそうです。肌感覚でいっても若い女性でダイエットしているという人がほとんどなので、むしろもっと多い気もします。

これだけの人が痩せを意識しているとすると、その結果として、低体重児の出生率が高いのも納得できる気がします。

低体重はなぜよくないのか?

赤ちゃんが、2.5kg以下の低体重児として生まれた場合、将来、生活習慣病になりやすいことがわかっています。2.5kg以上の場合が、1.0なのに対して、1.8と約2倍近い発症率になることがわかっています。

妊婦さんのカラダが十分に準備ができていないと、母体内で赤ちゃんが飢餓状態になります。赤ちゃんは飢餓状態を体験することで、栄養吸収のメカニズムが乱れ、将来的に生活習慣病や肥満、メタボリックシンドロームにかかりやすくなります。

解決策は?

解決策はひとつです。

十分な栄養を摂りましょう!

栄養を摂ればよいということで、じゃあサプリをとって、太ればいいか、というと決してそういうわけではありません。

特にジャンクフードには栄養素が少なく、エネルギーや糖質、脂質だけが多くて生活習慣病になってしまう可能性もありますし、他の栄養素が足りていないと筋肉まで分解してしまい、逆に痩せてしまう場合もあります。

また、痩せ傾向の人は太りにくいカラダになっている場合があります。糖質、脂質に加えて、たんぱく質も十分に摂取するように心がけましょう。

まとめ

日本人は世界的に見てもダイエットをしている人が多い国です。それが美しさのためだったとして、その美しさは誰のためのものなのでしょうか?
美しさの基準は千差万別ですが、その美しさの犠牲になっているものがあったとしても、あなたはそのダイエットを続けますか?

なんて個人的には、とても衝撃的な事実でした。未だに「小さく生んで大きく育てる」のが大事という話を聞くことがあります。情報が飛び交っている時代だから慎重にいきたいものですね。

プレコンセプションケアという考えが少しでも多くの人に伝わることで、将来の自分、もしくは将来の家族、ひいては、未来の子どもたちのためになれば良いなと思います。

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