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そのダイエットは危険です。。。 プレコンセプションケアが大切な理由

2015年フランスで痩せすぎのモデルを規制する法案が可決されました。

この法律によって、モデルたちは肥満度を示す体格指数(BMI)が低すぎず、健康体であることを証明する医師の診断書を提出するよう義務付けられる。この法律に違反したモデルを起用する事務所の雇用主などは、最大7万5000ユーロ(約930万円)の罰金および最大6カ月の禁固刑を科せられる。

痩せすぎモデルの活動は禁止、ファッションの中心地フランスで法律施行

カラダに対する意識が少しずつではありますが、認識されるようになってきました。とはいえ、まだまだ一般的にはなっておらず、“痩せている”ことが美くしさの基準だと思っている人が大半をしてめいるのが現状です。
モデルだけでなく、芸能人やアイドル、スポーツ選手、そして、それらに憧れる若い女性。

あらためて、なぜ“痩せ”がそこまで大きな問題なのか書いてみたいと思います。

◯痩せすぎは5年後の自分のカラダに大きく影響する

・適正体重

はじめに、痩せすぎというと、自分には関係ない極度の痩せをイメージされる方もおられるので、具体的な数値を示します。

160cm 約50kg 〜 160cm 約66kg(BMI18.5~24.9)

この値は、WHOによって適正体重だと定められている値です。はば広く言われていますが、BMI20〜22が望ましく、160cm51kg~160cm56kgが理想的な体型だと言われています。
また、日本肥満学会では、BMI22(160cm56kg)が統計的に最も病気になりにくい体型だとされています。

◯痩せていることがなぜ問題なのか

“痩せ”には大きく分けて2つの問題があります。ひとつが、“不妊症”、そしてもうひとつが、“赤ちゃんへの影響”です。

①痩せすぎが不妊症のカラダをつくる

なぜ、痩せが不妊症につながるのかというと、脂肪がないことが大きく影響します。脂肪というと、女性にとっては大敵のように考えられがちですが、女性ホルモンは脂肪からも分泌されます。脂肪が少ないということは、同時に女性ホルモンの分泌量が少ない状態ともいえます。
女性ホルモンの分泌が少ないということが、非常に大きな問題となります。

・無月経が続くと不妊症のリスクが高まる

オリンピックのときなどにも一時期話題になりましたが、過度にカラダを酷使することで無月経になりやすくなります。心身へのストレスと脂肪の減少、女性ホルモンが乱れ、分泌量が少なくなることで、無月経になりやすくなります。
無月経の期間が長くなると、将来的に重度の不妊症になる可能性が高くなります。スポーツ選手だけでなく、モデルやアイドルなど、過度なダイエットにより脂肪を落としすぎている方は、定期的に月経が起こっているかしっかりと管理することが大切です。

脂肪は敵ではなく、むしろ女性を助けてくれる味方なのです。肥満はもちろんよくありませんが、適度な脂肪は女性らしさを高めてくれるものです。

②赤ちゃんが生活習慣病に

痩せすぎがもたらすもう一つの影響、低体重児の出産。赤ちゃんが、2.5kg以下の低体重児として生まれた場合、将来生活習慣病になりやすいことがわかっています。2.5kg以上の場合が、1.0なのに対して、1.8と約2倍近い発症率になります。

・ママが痩せすぎて赤ちゃんが飢餓に

大きな理由のひとつは、母体内で赤ちゃんが飢餓状態となっているからです。飢餓状態を体験することで、栄養吸収のメカニズムが乱れ、将来的に生活習慣病や肥満、メタボリックシンドロームにかかりやすくなります。
痩せすぎの場合は、赤ちゃんだけでなく、母体であるお母さん自身も栄養がたりていないので、赤ちゃんに十分な栄養が届かず、赤ちゃんが飢餓状態となります。

浜松医科大学に通院する妊婦135名を対象にした調査

年々出生体重は低下傾向にあり、非常に大きな問題となっています。

◯対策は適正体重とバランスの良い栄養摂取

対策は、適正な体型を常に保つことです。

結婚して妊娠を考え始めてからで良いわけではありません。若い頃から、将来を見据えた健康な体型管理が必要です。
また、体型はすぐに改善できるものではありません。過度なダイエットは絶対にやめましょう。

◯すぐには太れない

・栄養が足りないカラダになっている

では、太ればよいのかと脂質や糖質の高い食品を食べれば良いと思ってしまう人がいます。でも、ジャンクフードには栄養素がないため、筋肉まで分解してしまい、逆に痩せてしまう場合もあります。
また、しっかりとした食生活を送っていない期間が長いと、消化吸収能力も衰え、栄養素をいくら摂取しても吸収されないカラダになってしまっている場合もあります。

・エネルギー不足(食が細い)

そもそも食事量が少ない人は、食べられるカラダづくりが必要です。筋肉をつけ代謝を上げたり、間食を多く取るようにするなど、積極的に食べる習慣を早めに身につけるようにしましょう。

・女性ホルモンの分泌が足りていない

女性ホルモンは脂肪をつきやすくします。女性ホルモンは、心身のストレスが大きく影響します。食事だけでなく、リラックスできる環境や、適度な運動を心がけましょう。適度な運動は、成長ホルモンを活性化させたり、カラダの循環を良くするので、ストレスのない環境を作るのが一番良いですが、難しい場合は、運動などで少しでもカラダを動かすようにしましょう。

◯まとめ

カラダは一朝一夕では作れません。日頃からの管理が重要です。痩せすぎはカラダに常に無理をさせてしまっている状態です。たとえ、いっときは痩せることが必要だったとしても、その痩せすぎの状態が、“未来”の自分に影響を与えてしまう可能性があります。

いっときの感情に流されないで、どうか、将来を考えたカラダづくりを考えてください。
もし、どうしても痩せる必要がある場合は、栄養の摂取と運動、そして、月経の管理など、いつも以上に自分自身のカラダへの気遣いを心がけていただけると嬉しく思います。

何かわからないことや不明点がありましたら、遠慮なくお尋ねください。今のあなただけでなく、未来のあなたが素敵な生活を送れることを願っております。

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