現場からは以上です。
家族を連れ添って海外に移住
来年で15年目に突入します。
それを目前にしての、このパンデミック。
長く料理人として生きてたわけですが、
これからの時代
料理人がどうやって生きていくのか
深く掘り下げて考えるには
あまりにも濃密な日々が続いていると言えます。
キプロス生活のときに
このテーマについてはnoteに書き綴りました。
1回目のパンデミックでは
まだポジティブであれた僕の思考回路も
この2回目のパンデミックで
一抹の不安が拭い去れなくなっています。
この10月に
Schleswig-Holstein州の港町ではじめた
寿司懐石レストラン事業も
半月の営業だけで営業停止状況です。
わずか半月の間に訪れていただいたお客様から
「是非テイクアウトをして欲しい」というありがたい声をいただき
今はそれに従事しています。
メルケル首相の11月末までのロックダウン宣言も
今夜のテレビ演説で
この期間の延長が発表される見通しです。
オーストリアやベルギーなど近隣諸国は
それに先駆けてすでにロックダウン延長は宣言済みです。
飲食店にとっては
クリスマス時期のディナーの売り上げは
一年の締めくくりとして最も重要です。
そこで働く従業員にとっても
期待の大きな収入源につながっているわけですから、
この業界人たちの失望感は底知れないでしょう。
もちろん3月のパンデミックから
このことは先読みできていたことですが
手に届く実感として
現実味を帯びて体感すると
やはり精神を蝕んでしまいます。
ドイツではこの人々の不安から
治安が乱れ、
警官に暴力を振るうデモ抗議や
不審火などの事件が起こっています。
不安が怒りや暴力を生み出しています。
陰謀論が一人歩きして、不安の連鎖が起こります。
そんな時代を生きているんだ、と噛み締めて
今は正念場と覚悟を決めています。
この時代のサバイバーとして
ふたたび陽の光をうけるために。