【エッセイ】自分のスキルが盗まれるのではないかいう恐怖にどう向き合うか。
自分が優秀かもしれないと思い始めると、途端に自分の考え方やスキルを奪われることが嫌になってくる。
ライバル意識だ。
自分の立場を危うくする人を作らないようにする、という自己防衛本能だ。
なるほど、言われてみたらこれまでの人生で、自分はどちらの役割も経験してきた。
そして思う。
自分のスキルを奪われることは仕方ない。
職場や人の目に触れる場所にいる以上、それは共有財産だ。
自分の行動、存在自体が共有財産で、盗むことは法律上悪いことではないので、罰することはできない。
大広間で流れているTVを視聴するな、というのが間違いなのだ。
近くに行って見たり、遠くから見ても良いのである。
だから公共の場に行く以上、「見られる」「スキルを盗まれる」ことは許容しよう。
そもそも職場とは「盗み、盗み合い」の場所。言い換えると「助け、助け合い」の場所なのである。
「盗まれたくない、だから距離を置く、拒絶する、慎重になる」というのは、何とも骨が折れる心構えではないだろうか。
「自分の程度が知られてしまう」これは確かにそうだ。だが、そのことを考えていること自体が時間の無駄で、どんどん先に進んでいけば、先を見据えていればそんな小さなことは気にならなくなる。むしろあなたに注目している人は成長が止まっている証拠なので、あなたはどんどん先に進んで、手の届かないところまで駆け上がってしまえばいい。
むしろ、自分から提供してもいいかもしれない。
「これやってみたんだけどどう?」なんて言えば、むしろ相手は自分への興味をなくすかもしれない。
そうすればしめたものだ。
いずれにせよ、自分の防衛本能が働いていること、これは素直に受け止めよう。しかし、この防衛本能が働いているからこそ「もっと頑張ろう」と思えるのかもしれないし、むしろ防衛本能が働かないぐらい「自分のことに集中」できるようになれば一人前だ。自分の精神状態、成熟度を知る上で、この気持ちは今後も定期的にチェックしていきたいものだ。
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