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にっぽんSAKE紀行(居酒屋編)板橋 note 82

日帰りの酒蔵めぐりのnoteですが、居酒屋の探訪記も面白いかもと思って、第一弾として東京の板橋に出かけて見ました。

まずは池袋西武百貨店の地下の「酒蔵」から出発です。池袋の東口にあるのに西武とはこれ如何に。。。でも西武球団の監督は西口だからいいのか。。


西武百貨店の食品売り場入り口

こちらには広島の酒匠山田が店を出していて、さすが広島を中心として西日本のお酒が充実しています。今回はずらりと並んだお酒のウインドウショッピングで目を肥やして次を目指します。


酒匠山田の日本酒の品揃え


冷蔵庫にもぎっしり

池袋から東武東上線の各駅停車で二駅、下板橋につきました。この駅で降りるのは初めてです。初めての街はどこもワクワクします。


下板橋駅

駅から歩いて数分で、蕎麦ひるあんどんに到着。まるで自分を呼ばれているような店名に愛着が沸きます。お店の看板にはリンカーンもびっくりの日本酒へのこだわりがあって、こちらなら昼から堂々とお酒を頼めそうです。


蕎麦ひるあんどん


日本酒好きによる、日本酒好きにむけた、日本酒好きのための蕎麦屋

お昼時最後のお客さんと入れ違いに入店して、しばらくお店を独り占めしました。入るなり、お酒の注文。おお、酒道庵のくくみ酒がありますね。久しぶりなのでこれを注文。醸しは庄内の杉勇(すぎいさみ)です。お通しに醤油豆と鶏肉がたっぷり出て、肴はこれで十分ですね。うーん、昼から飲む酒は美味い。。背徳の味。。


酒道庵のくくみ酒

お酒は一杯だけにして、食事はもちろんお蕎麦です。メニューを最初に見た時は鴨ざる蕎麦にしようかと思っていたのですが、お通しで鶏が出たので注文を梅おろし蕎麦に変更。辛味大根と梅肉がそばの味を引き立てて、半分くらいはつけ汁なしでいただいてしまいました。ううう、書いている間も、唾が出ます。。。最後は蕎麦湯をいただいて、つけ汁の旨みを堪能しました。


梅おろし蕎麦

大満足で蕎麦屋を出るとちょうど食後のお茶の時間です。向かったお店は油金 金子金物店 Kadocafe。金物屋が喫茶とはこれ如何にと思いながら入ると、コーヒーは南部鉄瓶で、紅茶はおしゃれな燕三条の急須で出してくれるそう。さすが金物屋。紅茶一杯でもインスタ映えしそうな雰囲気です。

このお店でしばしパソコン作業をしようとカバンを開けたら、なんとパソコンが入っていない!このお店に入るまでにどこかに忘れてきたのではという恐怖が胸をよぎります。慌てて家に連絡したところ、ちゃんと書斎に鎮座しているとのこと。。やれやれ。。まあ、Macbook Airがカバンに入っていなくても気が付かないくらい軽いということでしょうか。。。パソコンの代わりに文庫本を読みながら午後のひと時をまったりしました。。


一杯の紅茶が絵になる。。

お店の会計をしていたら、おや、窓辺で亀の子束子(たわし)を売ってます。これは久しぶり。。喫茶店でタワシを売っているなんて、ワタシ初めて見まシタワ。


亀の子束子

さて今度は銭湯の稲荷湯に向かいます。旧中山道をテクテク歩いていたら、いつの間にか本来曲がる角を通り過ぎてしまいました。ところがそこで偶然出会ったのが亀の子束子の本店!!!まさに犬も歩けば棒に当たるですね。古い石造りの建物におしゃれな売店が納まっていて、なかなか素敵。。ちょっとした小物を買うにはいい感じのお店です。


この辺りは中山道の最初の宿場町


亀の子束子西尾商店のレトロな建物


おしゃれな店内

さて来た道を少し戻って、狭い路地に入ると目指す稲荷湯に到着です。実はテレビ番組の「美の壺」の木桶の回で、こちらの銭湯が木桶を使っていて、毎年新年には新しいものに入れ替えるとのことだったので、木桶が新しいうちに使ってみようとやってきました。


稲荷湯

銭湯に入ると早速積んである新しい木桶を掴んで、カランの前におきます。木桶がタイルの床に当たって、かーんと心地よい音を響かせました。この音を聞くだけで来た甲斐があるというもの。いいですねええ。。お湯はちょっとぬるめから、熱湯(あつゆ)までの3種類。少しずつ体を慣らして最後は熱い湯に体を浸します。ううう、熱い。しかし、クセになる熱さです。下諏訪、有馬、武雄に弥生湯を加えて日本4大熱湯に認定しました(めづさ基準)。

温泉やお風呂好きなのですが、なんとワタクシは烏の行水。。一通りお湯に浸かったらもう十分。。なんかお金が勿体無い感じはありますが、こればかりは性分なので仕方ないですね。。普段なら湯上がりに冷たいコーヒー牛乳を買って飲むところですが、次の飲み物にお腹を開けておかないと。。。


稲荷湯界隈

ということで酒肴バルonikaiにやってきました。この時間帯は残念ながらお酒はなくて、オーガニックな飲み物が主体。ホットのハーブティーを飲みながらしばしの読書。


酒肴バルonikai

いよいよ本日のトリは、旬菜酒楽 和可奈。直前に電話しておいたら、カウンターの席にお通しがセットされていました。こういうアレンジは嬉しいですね。お酒は愛媛の賀儀屋からスタート。お通しは生シラス、おひたし、湯葉にとびっこと一杯目の肴にピッタリ。飲みながら刺身の盛り合わせをお願いしました。


旬菜酒楽 和可奈


お通しと賀儀屋

出てきたお刺身が素晴らしい。。しまあじ、太刀魚、マグロ、ヒラメ、ニシン。。ニシンのコリコリした感じと太刀魚の皮を炙った香ばしさが出色。


刺身の盛り合わせ

お酒の二杯目は佐賀の万齢をお燗にしてもらいました。万齢をいただくときは、お酒が半分、みりんが半分という感じでしょうか、でもお燗して飲むのは初めてかも。。


万齢のお燗、ラベルは鍾馗様

肴の最後はなめたカレイの煮付け。。実はカレイの煮付けを子供の頃に嫌というほど食べさせられたせいで苦手だったのですが、今になるとそれも懐かしい思い出です。骨から身をちまちまと外しながらチビチビと燗酒を啜る。。。冬の夜長にふさわしい取り合わせですね。


なめたカレイの煮付け。。

すっかりご機嫌になって家路につきました。。家の近くのスーパーでちょっと買い物をと思って入ったら、なんとレジの近くに亀の子束子があります。。。何度も目に入っているはずなのに、ずっと気が付かなかったのですね。。ちょっと不思議な1日になりました。


板橋駅前

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