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事業会社とコンサルティングファームを経て、メドレーのHRBPとして挑むGlobal One

現在、メドレーでは、M&Aによる事業拡大や、新中期目標において海外売上比率の拡大を掲げており、今後、国内外で組織規模の更なる成長・拡大が見込まれています。
メドレーのコーポレート組織では、これからの組織設計の思想として、自社開発とM&A、ローカルとグローバル、と全てのプロダクトを同一の環境下で統治する状態を作る「Global One」というコンセプトを掲げています。
組織拡大を見越し、Global One (以下One) を実装していくコーポレート組織は、今後より推進力を高めるため、多くのポジションで積極的に採用を行っています。
今回は、これまで事業会社やコンサルティングファームなど幅広いバックグラウンドで人事領域へアプローチを行ってきたHRBP室の中山さんにお話を聞きました。

話を聞いた人

中山さん                                     
新卒で神戸製鋼所に入社し、総務室の労務担当として勤務後、組織人事コンサルタントとしてタワーズワトソンにて活躍。2024年4月にメドレーへ入社後はCoE室にて評価運用などをリード。現在はHRBPとして医療プラットフォーム本部を担当。

本記事はGlobal Oneやメドレーのコーポレート組織に関するインタビューシリーズ第3弾として連載しています。


新卒で入社した神戸製鋼所で得た経験から、転職に至るまで

― 今日はよろしくお願いします。まずは、中山さんのファーストキャリアの話から聞かせてください。新卒の時の就職活動はどのような企業を検討していたのでしょうか?

新卒で入社したのは神戸製鋼所という会社で、世の中になくてはならないという考え方に惹かれたのが入社を決めた理由です。
大学時代はサークルで部長をやっていたのですが、格好良く組織を牽引していくタイプではなく、下から全体を支えるような、縁の下の力持ちタイプでした。
神戸製鋼所は鉄鋼の会社なので、製品も建物や自動車など様々なものに使われているんです。出来上がってみると扱っていた製品はいずれも目立つものではなく、縁の下の力持ちという立ち位置にあり、そういう価値を提供している会社に魅力を感じましたし、自身の価値観に合うと思いました。
当時、特に配属される職種は意識しておらず、文系なので営業に配属されるかな、というくらいに捉えていた気がします。

― 実際に入社してからは、どのような仕事をしたのでしょうか?

神戸製鋼所での仕事についてですが、配属式で”総務室”という辞令を受けました。その時の思いは今でも覚えていて、「総務室ってなに?」と率直に思いました(笑)。当時は世の中の仕事についての理解も浅かったので、自分がこれからどのような仕事をするのか検討もつかず、人事の仕事をするとは思ってもいませんでした。
実際に配属されてみると労務の仕事をやることが多く、具体的には給与計算や勤怠管理、労働組合との折衝や採用、人材育成など労務業務を中心に幅広い経験を積むことになりました。
ただ、幅が広すぎたというか、今お伝えしたこと以外にもラグビーのバスツアーを企画したりと、とにかく工場の総務室としてできる全てのことを「まずやってみろ」と、とにかく全てやってみる。それが私のファーストキャリアです。
配属の時はどんな仕事か想像もついていなかったのですが、実際に人事労務の仕事を行うことで、会社の機能としてなくてはならない、非常に重要な仕事の経験をファーストキャリアで積めたことは、私の財産だと思っています。

― お話を聞いていると、様々な業務を経験しながらも非常に充実したキャリアを歩んでいるように感じますが、転職を検討したのはどのような思いからでしょうか?

働く中で、中長期的なキャリアを自分の中で見直すタイミングがありました。仕事は大変ながらも楽しかった一方、将来的な仕事の広がりを考えると、人事労務として積める経験だけでなく、もっと根幹の人事制度について理解を深め、アプローチしていきたいと思うようになりました。しかし本社に異動してもやりたいことが実現できるかは分からず、転職を決意。その当時課題を感じていた日本企業の人事制度をアップデートできるような環境を目指して、コンサルティングファームを志望しました。

組織人事コンサルタントとして、数多くの企業の課題解決を経験

― ちなみに、コンサルティングファームを選ぶ上で気にしていたことはありますか?

まず、行くなら外資と考えていました。当時、日本の人事は10年遅れていると言われていた時代で、成果主義のような考え方が流行ったり廃れたり、そこから日本の生産性についても言及されている一方、欧米の知見を導入していくことが人事としてのキャリアを築く上で必須事項だと思っていたことが理由です。
当時読んでいた労政時報に、タワーズワトソンの職務評価メソッドであるGGS(グローバル・グレーディング・システム)の導入事例が出ていました。私が思い描いていた伝統的な日本企業の改革ということに親和性を感じたこと、また総合系のファームと悩む中では人事の専門性を持つことに覚悟を決めて、ブティック系のコンサルであるタワーズワトソンに入社を決めました。

― タワーズワトソンに入社されてみて、いかがでしたか?

まず働き方についてですが、外資系企業の社員は自立していると思いました。一人ひとりがキャリアを明確に描いているし(その分みんな躊躇いなく去っていきますが)、はっきり意思を述べる。その分オープンマインドな点は意外で、私が入社した時もすごく歓迎してくれたことを今でも覚えています。私が前職で経験したことを聞いて、受け止めてくれる受容性や、考え方も非常にポジティブに捉えてくれるので、初めての転職でしたがスムーズに立ち上がることができました。
仕事とは少し違いますが、オープンマインドの事例をもう少し紹介すると、同僚の中には知らない人を平気で飲み会に呼んでお店を貸切状態にする人もいますし、外国人の社員は「友達がベルギーから来ているから呼んでいいか?」と、突然知らない知人を会社の飲み会に呼ぶなど、大きなカルチャーギャップもありましたね(笑)

― 外資系企業はあまりウェットな関係性は強くないのかと思っていましたが、意外ですね。逆に大変だったことはありますか?

とにかく英語の習得には苦戦しました。入社して3つ目くらいのプロジェクトでいきなりロンドンチームに入れられたこと。日本側の体制はディレクターと、メンバーは私だけで、英語でのコミュニケーションが必要だったので各所とのやりとりが非常に大変でした。入社までにTOEICを勉強していたのですが、スピーキングについては全くうまくできず、すぐに英会話に通いなんとか対応しました。
また、コンサルはバリューを出すということにとにかくコミットする文化です。ここは今までの環境と考え方が大きく異なるところで、いかに向き合うクライアントへ価値提供できるか、自分の強みは何か、それぞれ強く考えるきっかけとなりました。

― 人事という仕事で明確なバリューを出すというのは非常に難しそうですね。何を持ってバリューを出したとするのか。

コンサルをやっていると、その企業の相対する人事担当がクライアントのように見えますが、本質的には会社がクライアントです。担当した会社の業績にどのように貢献できるか。そういう提案ができているか、というのは常に意識します。
また、変革を後押しするということも重要です。企業が変革しようとしている中で必ず課題は出てくるので、経営の合意をとるとか、従業員の誤解を解くとか、企業が実現したいことに対する課題を解消できることは、一つのバリューだったと思います。
入社してから日本企業をはじめとした様々な企業の課題解決にコンサルタントとして関わることができて、人事としての幅を広げることができました。

やればやるほど、人事としての深みや専門性をもっと追求したい

― 人事としての経験も増えてきて、改めて事業会社に戻りたいと思ったのはなぜでしょうか?

アサインに恵まれたこともあり、コンサルとしてはある程度できるようになってきたと実感する一方で、本当に自分はバリューのある提案ができているだろうか、と考えることが増えてきました。コンサルとしてやればやるほど、自分はまだまだだと思うことが増えていくんです。それは、コンサルをずっとやっていても積めない経験値があるのだと、そう思いました。そこで事業会社に戻る決心をしました。戻るにしても以前いたような大きな規模の事業会社ではなく、スタートアップで経験を積むことが自分にとってステップアップにつながると考えていました。

― メドレーを選んだ理由は?

エージェントの方に紹介いただいたことがきっかけです。紹介を受けて会社を調べる中で、決算説明資料を見たり、インタビュー記事を見ました。特に決算説明資料を見た時は衝撃的で、スライドの完成度はもちろんですが中身も含めて、これを作る会社は優秀なファイナンスや広報がいるのだと強く感じました。また記事を通じて知った瀧口さんは格好つけることなく飾らない魅力があり、全てを通じてメドレーという会社に質実剛健さを感じたのが選考を進めたポイントです。
偉そうかもしれませんが、こういう会社は伸びていくなとはっきり思ったのを覚えています。

― メドレーに入社されてからのことを教えていただけますか?

コンサルでやっていたこともあり、人事制度企画などは経験を活かせると思い、CoE室の配属で入社しました。
まず入社後は、CoEとして評価の取りまとめや運用を行っていたのですが、当時、医療プラットフォーム本部は評価運用に課題が残っていたことから、私が直接事業部とやりとりを行い、その流れで2ヶ月後には医療プラットフォーム本部のHRBPを任せていただくことになりました。
事業に深く入りこむHRBPという仕事には元々関心が強かったこともあり、結果的にですが、自身が価値を発揮しやすい環境であるCoEからスタートし、事業やカルチャーのキャッチアップを行い、成果を出しながらキャリアステップを叶えることができたのは、非常にありがたいアサインメントでした。
ポジションありきで仕事をするのではなく、目の前の課題解決を行っていった先に今のポジションがあったという感じでしょうか。

― 成果と志向に併せたスピーディな人事評価や異動、配置があるのはメドレーの特徴ですね。HRBPとして今はどのような業務を行っているか教えていただけますか?

今の私のHRBPとしての業務は大きく分けると四点です。一つ目は人事制度運用・企画です。全社的な企画を踏まえて医療プラットフォーム本部はどのように運用していくかの検討や、グループ会社の人事制度統合の企画まで幅広く行っています。二つ目は労務対応。異動や退職、休職などの個別対応から、部門の上位者と連携した従業員フォローまで対応しています。三つ目は、事業本部長やマネジャーなどの上位者からメンバーへの対応に関する相談を受けたり、人事制度の解釈をどのように行うべきかなどについてアドバイスを行う仕事をしています。最後の四つ目はPMI業務で、グループ間での人事制度統合の推進を行っています。

― 全社的な人事制度を落とし込む仕事から、グループ会社の統合に至るまで幅広い業務があると思いますが、CoEとHRBPの役割分担はどのように行っているのでしょうか?

CoEは全社を見て、人事制度をどうするかなど大方針を決めています。一方、HRBPは事業に寄り添っているので、その人事制度を落とし込む時の現実性の検討から現場へのフォローを行います。逆に現場からの課題をCoEで検討してほしいという提言を行うなど、事業部との接続役になることが多いです。
HRBP起点で事業の課題に立脚した企画を行った結果、他の事業プラットフォーム本部まで議論が及ぶこともあります。グループ会社で現行の人事制度ではカバーできない職種が出てきた際には、CoEとも連携して全社的に制度を見直すことにつながることもありました。CoEとは密に連携していて、全社制度の企画にHRBPとして議論に参加することも多いです。

HRBP目線でのOneへのチャレンジ

― HRBPとして、Oneについてはどのように捉えていますか?実際に推進していることも含めて教えてください。

一番はPMIですね。M&Aを推進する上で新たなグループ会社が出てきた際には、基本的には人事制度を統合していくことになります。どのように人事制度を導入するか、また従業員にどう理解してもらうかの全体設計を行うことがOneにおけるHRBPの役割です。
Oneというのは、ある種実験的な試みであると私は感じます。実現した時のメリットもある一方で、運用上の課題も出てきます。Oneをこのフェーズの企業に導入して、これから3,000人、4,000人とまだ誰も見たことのないメドレーを、Oneを通じて実現する。自分でも試行錯誤していける非常に面白い(実験的な)試みだと捉えています。

― 最後に、今HRBPを募集中とのことですが、メドレーに合う人はどんな人ですか?

自分でハンドルを握れる人です。メドレーのHRBPは、めまぐるしく変わる環境の中から事業上重要な課題を自ら見つけ、周囲を巻き込みながら解決まで自律的に進めることが求められます。どんな課題も「これは自分の仕事です!」といってハンドルを取りに行き、プロジェクトを仕切るオーナーシップが特に重要と感じます。そのような仕事の進め方を志向する人にとっては非常にチャレンジングでダイナミックな面白い環境だと思います。事業のために何ができるのか、喧喧諤諤と議論をしながら一緒に仕事がしたいと思います!ご応募お待ちしています!

― 本日はありがとうございました!

おしらせ
メドレーではコーポレート組織に関する様々なポジションの募集をオープンしています。実際に体験談を聞いてみたいという方はぜひ気軽にエントリーください!