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あなたは今まで何回自分のことをダメだと思いましたか?
「こんなことをしたらいけない」
「自分のこういうところがダメだ」
無意識に自分のことをダメだと思っていませんか?
日常生活で人と比べたりすると、自分の中の「いい・悪い」という判断を自然と知らないうちにやってしまいますよね。
そんな思考を放っておくと、自分に不都合な現実が現れることになるかもしれないんです。
今回は、「いい自分」「ダメな自分」と判断することについて解説していきます。
ダメと思った回数なんて覚えとらんわ
確かに自分のことをダメだと判断したことなんて、いちいち数えていませんよね(笑)
生まれてからこの瞬間まで、ダメと思ったことなんて無数にあると思います。
中にはそんなにないと思うなんていう人もいるかもしれませんね。
すごくポジティブな考えです。
しかし、この世界には表があれば裏もあるという言葉があります。
ポジティブな考えがあるということは、考えないようにしているネガティブ思考もあると思います。
できればダメな自分は見ないようにしたい
自分がダメだと思うことは、「やらないようにしよう」とか、「できるようにしなきゃ」など、なにか対策を考えませんか?
例えば、「ネガティブにならないようにポジティブ思考にしなきゃ」とか、「何かに認められたくて必死に努力をする」などです。
こうやって、「ダメな自分」を遠ざけるために「いい自分」に塗り替えようとします。
そして、克服して「ダメな自分」を自分の認知から消そうとします。
これは、「自己分離」というんです。
一見現実から消えたように見える「ダメな自分」ですが、実は自分の意識の奥深いところに押し込まれてしまっているんです。
自己分離って何?
自己分離は自分の内側に対して、いい・悪いで判断し、「いい自分」を外側へ、「悪い自分」なんて自分じゃないから遠ざけようとすることです。
誰でも生まれてから成長して、社会に出ていくという人生を生きています。
その過程の中でこんな自分はいいよね。こんな自分はダメだから、人から見られないように隠さないといけない。
そんな思考が無意識に浮かんでくると思います。
例えば、友達ができない自分は周囲から受け入れられないから、必死で友達を作らないといけない。
勉強ができないと親から認めてもらえないから、もっと頑張らなきゃいけない。
このような「ダメな自分」を受け入れられず、なんとかそんな現実を回避したいと、「ダメな自分」を必死に遠ざけようとすることを自己分離というのです。
自己分離が生まれる思考
「どうしたら褒めてもらえるかな?」
これは幼少期に親のご機嫌をとるときに思考すると思います。
「どんな自分なら褒めてもらえるか」「どんなことをしたら怒られないで済むか」など、心当たりがあるのではないでしょうか?
いい子にしていれば褒めてもらえる。悪い子なら怒られる。
このように、家族の中という社会でどう生きるかを小さいときから考えます。
「自分はどうしたら受け入れてもらえるか」
学生の頃は家庭内だけでなく学校の中も、社会だと思います。
友人たちに囲まれて、授業中や休み時間、お昼休憩、部活動、放課後といった様々なシーンで、自分の振る舞いを考えます。
友人たちとの付き合いの中で、「この話題について知らないとぼっちになる」「この人に嫌われないように話を合わせよう」などの思考があります。
また、親に対しても「テストでいい点を取らないと成績のことで言われる」などの思考があります。
このように、成長していくにつれて、自己分離をする場面は増えていきます。
「これができないとダメ」
学生時代が終わり本格的な社会に出ると、会社に就職したりなど進路は様々です。
やりたいことを仕事にしようと思うと、「これができない自分には無理だ」「お金が稼げない仕事はダメ」などの思考があります。
会社の上司からも「もっと頑張らなきゃダメ」「こうしたほうがいいから」というダメ出しがあります。
他にも、社会人になれば様々な役割や責任が増え、「〇〇としてしっかりやらなきゃダメ」などの思考も増えていきます。
「ダメな自分」は溜まっていく
人間は生きていく中で褒められたり、叱られたりして、やっていいこと、悪いことを学んでいきます。
成長するにつれて学生になり、友人や学校の先生との人間関係が生まれ、社会に出てたくさんの人との関係も生まれていきます。
その中で、「自分はどうしたら受け入れてもらえるか」「どうしたら嫌われないだろうか」と、その社会で生き抜いていくための思考を巡らせます。
これはやっていい、これはやってはいけないと、無意識に「いい・悪い」の判断をしてしまいます。
結果、「いい自分」「ダメな自分」が生まれてしまい、「ダメな自分」を外側の世界に出さないように溜め込んでいきます。
自己分離って普通じゃないの?
確かに普通で誰もが無意識にやってしまうことだと思います。
「ダメな自分」を外側に出さないように、克服したり努力したり、取り繕って周囲に合わせたりするのは社会的に美徳です。
ですが、自分の内側ではなく外側ばかりを意識して、社会の常識や正しさ、こうするべきという意見を吸収しすぎると、自分というものを無くしてしまいませんか?
自己分離をやり続けることで、本当の自分まで隠してしまっていませんか?
この辺りで一旦立ち止まって、人生を振り返るのが大事です。
過去のことは過去のことで、自分は振り返らず前だけ見るのさという考えも素敵ですが、前に進むための原動力として過去に置いてきてしまった自分に気づいてあげることが大事です。
いい自分・ダメな自分に気づこう
ここまで、自己分離について解説してきました。
一旦いい自分・ダメな自分を書き出してみましょう。
どちらが多く書けるでしょうか?
私はダメな自分をたくさん書きました。
自分がいかに自分のことを厳しくジャッジしているかがわかります。
ここでも、表があれば裏もあるという言葉の通り、ダメな自分の反対には、願ったいい自分というものを発見できるかと思います。
本当はどんな自分になりたかったのか、どんな自分をないことにして置き去りにしたのか、わかると思います。
どうか、自分を大切にしてあげてください。
この記事はシリーズになっています。
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