お金以外の対価を得ている実感がある~メディカルノートでセールスを担うやりがい~
2つの部門でセールスを経験
――まずは、これまでのご経歴を伺えますでしょうか?
もともと2019年に入社した当初は、ホスピタルDX事業部のセールスとして、全国の医療機関に向け、主に疾患啓発記事を通じた患者向けの情報発信施策の提案をしていました。その後、2021年の秋にファーマDX事業部に異動し、製薬会社をクライアントとしたセールスの仕事に注力していましたが、2022年の10月から再びホスピタルDX事業部を兼任することが決まりました。ただし、今回はセールスの一員として営業活動をするのではなく、ファーマDX事業部で培ったデジタルマーケティングの知見をホスピタルDX事業部に還元し、メンバーの方々をサポートする立場となっています。
――ファーマDX事業部、ホスピタルDX事業部の両方を経験されている人材は、まだ社内でも少数派かと思います。ファーマDX事業部へ異動した際に苦労はありましたか?
一口に「セールス」といっても、ホスピタルDX事業部のセールスは医療機関がクライアント、ファーマDX事業部のセールスは製薬会社や医療機器メーカー等の一般企業がクライアントです。対象が異なれば求められるものも違うため、ホスピタルDX事業部からファーマDX事業部へ異動した当初は先方のニーズをキャッチアップするのに苦労しました。
たとえば、ファーマDX事業部では広告代理店と交渉する場合もあるので、面談の際にホスピタルDX事業部では用いないような専門用語が飛び交います。初めは分からないことも多く、受注時に期待されていたとおりの結果にならなかったこともありました。そのため、自ら学習し、データを集めて、クライアントの先にいるユーザーが求めていることの仮説を立ててから提案をするようにしました。受注後もクライアントへのフォローアップを大切にし、初期の提案内容で満足せず、状況に応じて施策をアップデートするよう心がけました。そうしたことの積み重ねで、徐々にクライアントの期待以上の結果を出せることも増えていきました。着実な成長を感じますね。
――2つの部署を兼任してきたなかで自分自身の変化を実感する場面はありますか。
自分が思っていること、考えていることを周囲に発信し巻き込めるようになったと感じます。
ファーマDX事業部にジョインした当初は、所属するチームが発足して間もなかったこともあり、「もっとこうしたほうがいいんじゃないか」という思いを抱いていても、それを周囲に言う余裕がありませんでした。当時は新しい仕事に慣れることに精一杯だったうえに、チームメンバーも落ち着いて対話する時間的余裕を持てずにいたんです。みんな黙々と仕事をし、お互いに何を考えているのか理解し合えていなかった印象があります。
しかし、仲間も増えチームとしての動き方も固まってくると、業務が効率化されて時間的・心理的余裕が生まれてきました。上司・メンバー間でディスカッションする機会も増えて、自ら設計したサービスをクライアントへ提案できるまでになりました。ホスピタルDX事業部にリーダーの形で復帰することになったのも、自己開示をし、自ら率先して行動するという習慣を身につけたことを評価されたからだと思います。
――2つの部署を経験したからこそ見えてきた課題はありますか。
今後、会社としてよりいっそう横の連携を強化していく必要があるのではないかと思っています。会社全体を見ると、現状はまだまだ縦割りでの業務が中心です。しかし、直接的に関わるクライアントが製薬会社や病院であったとしても、私たちが向き合っているのはその先にいる患者さんやご家族であるということに変わりありません。
医療という領域で、それらエンドユーザーに新たな価値を提供していくためには、部門の枠を越えた議論をより活発に行うことも大事だと感じていますし、両部門を経験する自分がその先駆けになれるとも感じています。
医療の領域でセールスに挑む意義
ーーセールスという仕事を続けるなかで大切にしている価値観を教えてください。
私は、セールスとはクライアントの声を直接聞き、その声を形にする職種だと思っています。だからこそ、なんらかの課題を抱えているか、ときには課題があること自体に気付いていないクライアントに対し解決案を提供する際は、自分自身が「こうすれば解決できる」と確信してから提案を行います。もちろんすぐに提案を受け入れていただけないこともありますが、自分の提案がクライアントの課題解決につながり、最終的に患者さんの幸せにつながったという結果に到達したとき、この仕事に携わっていてよかったという喜びを感じます。
また、セールスに限らず、仕事をするうえでは価値のあるものを提供し続けることが大前提にあると思っています。ですから、そもそも「何が価値なのか」をしっかりと自分たちが認識して、その「価値」を形にする力を身につけなければなりません。ファーマDX事業部とホスピタルDX事業部では売り先が違っても、最終的にはユーザーである患者さんのためにサービスを作っていますから、考えるべきことの共通項はあるはずです。そして私自身、双方の業務を通じてその実感を得られていると思います。
もちろん正直、仕事がつらいと思う瞬間は多々あります。ただ、その瞬間がきつくてもそれがクライアントや患者さんにとって必要なサービスになるのだという気持ちが、乗り越える力をくれるのです。特に自分が作ったサービスを通して患者さんの治療や受診につながったときは、このサービスには価値があったと自分の中で確信が持てるので、この仕事をやっていてよかったと強く感じますね。だからこそ、自分がきつい思いをしながら一生懸命作り上げているサービスが、誰かのよりよい人生に貢献できているのだという思いを抱きながら日々の仕事に向き合っています。
その「誰か」が、今は見えない相手であっても、いつかそれが自分の家族になるかもしれないですよね。そのようなときも、自分が作ったサービスが役に立てばいいなと考えています。