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マイクロ波子宮内膜アブレーション(MEA)にたどり着くまで

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アラフォーの頃から見舞われたつらい更年期の過多月経の体験談から、低侵襲で苦痛や身体への負担が少ない治療法・MEA(マイクロ波子宮内膜アブレーション)へたどり着くまでをまとめていま…
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#貧血

“子宮腫大”って何?~健康診断で初めての指摘

自分の身体の最初の異変を知ったのは、42歳になった8月に受けた健康診断の結果が届いた時でした。 毎年欠かさず受けている健康診断のコメント欄に「婦人科でごくわずかに異常をみとめます」とあり、「子宮腫大」という文字が書かれていました。 その時、深刻な自覚症状というものはまったくといっていいほどありませんでした。 が、かすかな異変・・・というようなものは、今思い返すとありました。 その後、徐々に症状が進行して、最終的に約5年後にMEAを受けることを決断するのですが、生理の時

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過多月経の出血はまるでスプラッター映画

当初なかった自覚症状も、2016年頃からじわじわ出てきていました。 動悸・息切れ・眩暈・・・日常生活が苦しくなる 電車に乗り遅れそうになって、ちょっと走っただけで、買い物をしてちょっと重い荷物を持って歩いただけで、動悸が激しくなって苦しく、眩暈がするのです。 高台にある子どもの高校の保護者会に、坂道を30分ほどかけてかつては余裕で歩いて登って行っていましたが、それも辛くてできなくなりました。タクシーで行くようになりました。 まさに、QOLの悪化です。 血色素量も”要

人生の1/3の時間が外出もままならない状態に

「あんな大きな塊が体内から出てくるなんて、なにかとんでもないことが起こっているに違いない」。 健康診断の血液検査の結果が”要治療“まで悪化しており、動悸、息切れ、眩暈といった症状、そしてそれにともなって気分がズンズン落ち込んでゆきました。 終わったらと思ったら、また次の・・・エンドレス生理 出血量の増加だけでなく、生理の期間も10日前後と長くなってきて、やっと終わったと思ったら、またすぐに次の生理がやってくるようになっていました。 「人生の1/3の時間がこんなに不快な

子宮全摘には、メリットもデメリットもあるらしい

「わっはっは」普段から声が大きく、豪放磊落で明るい性格のK先生は、笑い飛ばしてくれました。「あのね、あなたの症状はガンではなくて、貧血だからそんなに心配しなくていいよ。検査でガンが見つかったのならすぐに治療しなくてはいけないけど、貧血ですぐに死んだ人はいないから、大丈夫。このくらいのレバーのような塊が出ることは、ほかの患者さんでもあること。まずは、赤血球の数値が下がってきたから鉄剤のお薬を飲んで、様子を見てみましょうか。」 あなたの場合、子宮全摘はおすすめしない 「そうな

貧血と異食症~カツオブシをむさぼるように

フェロミア(鉄剤)で貧血の改善を かかりつけ医のアドバイスにより、鉄剤のフェロミアを飲んでみることにしました。 フェロミアには副作用があり、吐き気、嘔吐、腹痛、食欲不振などの胃腸症状、さらにごくわずかですが、下痢や便秘などの症状が副作用として出ることがあるそうです。 確か、看護師さんか先生に「食事の最中に飲むと、吐き気が起こりにくくなるみたいですよ」と聞き、食事を半分くらい食べた時点でフェロミアを飲み、また食事を続けるという飲み方をしていました。 幸い、私は吐き気や腹

外出する気力すらなくなり、仕事に前向きな気持ちになれなくなった

気分がふさぎがちになり、身体が動かない 常に身体がだるい、少し動くだけで動悸やふらつき、そして一旦、生理になれば恐ろしくなるくらいの出血・・・、MEAを決断する数か月前はちょうど真冬で寒い時期ということもあり、最低限の家事をこなしつつ部屋にこもって、治療法についてネット検索する日々が続きました。 こんな状態で仕事をするのは相当厳しい 仕事は、それまで続けていた在宅ワークに加え、食品関係の資格を生かした単発の仕事を始めていましたが、出勤回数を増やす気には到底、なれませんで

命にかかわらないだけに家族や仕事が優先になる思考回路

仕事・子育て・介護・・・更年期世代には縛りが多い 「全摘なら、5日間入院か・・・。その間の高校生の子ども2人のお弁当と夫の食事はどうしよう」「彼女は学生時代からスポーツ万能で、めっちゃ体力あったよね。私はそこまで体力ないしなあ・・・術後の痛みが強かったらどうしよう」 大学時代の親友からの全摘体験談を聞いて、心が揺らぎます。 命に係わる病気なら、アレコレ考えずに即オペするのでしょうが、係わらないだけにいろいろ考えてしまいます。 風邪をひいて熱があっても、寝不足でしんどい

ネットサーフィンで「切らない」治療法MEAを見つけた

さまざまな治療法を調べ、検討してみた 貧血で気だるい身体をかかえつつ、ネットサーフィンをする日々。 腹腔鏡下子宮全摘術、腹腔鏡下子宮筋腫核出術、UAE(子宮動脈塞栓術)などなど、いろいろな治療法について、調べてみました。 それぞれの治療法に、メリット・デメリット・その治療法が適応する患者さんがあるようです。 そんなある日、複数の選択肢の中のひとつとして、MEA(子宮内膜マイクロアブレーション)という治療法を見つけました。 子宮内膜が疾患の原因の私にピッタリと思えた

治療する婦人科を選ぶときに気をつけたいと感じたこと②

つい「節約」や「家族優先」という精神が(笑)・・・ (①からの続きです) 学生の子どもがいて、できるだけ家を空けたくなかったので「日帰り」に心ひかれました。そして、”おしゃれな”クリニックのHPには当時、かなり詳しくMEAについての記載があったと記憶しているのですが、事前検査項目にMRIがなかったのです。その時、同時に検討していた医誠会病院では、「手術までの流れ」のなかに、MRIが含まれていました。 「MRIって、健康保険がきくけど結構高いよね。自己負担分が5000円~7