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11月18日(月)メディア日記

 朝刊各紙は斎藤元彦の勝因を「SNSの原動力」(日経)、「熱狂的支持SNS奏功」(東京)、「SNS応援広がった」(毎日)など「SNS」を挙げたが、「なぜSNSなのか」の具体的な分析に欠けていた。終盤になってSNSは「稲村和美は外国人参政権を導入する」など誤情報を集中的に流し、稲村陣営は態勢立て直しを迫られた。このときに多くのメディアは「これはフェイク」と認識していながら是正する報道を怠ってしまった。
 特に問題だったのはNHK党の立花孝志が自ら立候補していながら斎藤を応援し、SNSで誤情報を街頭や自身のYouTubeで拡散したことだ。素人目に見ても明らかに公選法違反と思うが、同日朝刊で立花を批判したメディアはどこもなかった。立花は、斎藤を告発してその後自殺した元県職員にまつわる不倫情報などを発信し、斎藤のパワハラ疑惑を否定する主張を繰り返した。立花のSNS量ははんぱな数ではない。こうしたニセ情報をほとんど新聞やテレビを見ない若年層はこうしたニセ情報をSNSから即、鵜吞みにしてしまった。選挙期間中、大手の新聞、テレビは誤情報のファクトチェックを見逃してきたのも斎藤側に有利になった可能性が強い。何の規制も受けないSNSにくらべ、大手メディアは選挙中になって抑制的な報道に終始したことも斎藤勝利に手を貸してしまった。今からでも遅くない。メディアは選挙中の流されたウソとデマのSNSを検証すべきだ。選挙期間中にこれだけSNSの影響力が強まってきた段階で、公職選挙法を含めて選挙報道を根本から見直す時代に来た。

 NHKは15日~17日に全国電話世論調査を実施。石破内閣を「支持する」と答えた人は、10月の衆議院選挙の1週間前に行った調査と変わらず、41%だったのに対し、「支持しない」と答えた人は2ポイント上がって37%だった。

◆政党支持率◆
自民党    30.1%
立憲民主党         11.4%
日本維新の会      3.6%
公明党                  3.8%
国民民主党          7.4%
共産党                  2.4%
れいわ新選組      1.4%
参政党                  1.2%
日本保守              0.3%
社民党                  0.5%
支持している政党はない  31.6%

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