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「わからない」の取り扱い その1

みなさん、こんにちは。

メドフィットアカデミアプロジェクト主任 服部です。

私は臨床検査技師という医療職として働いています。

この記事は、

臨床検査技師に限らず新社会人になった方

新社会人を受け入れた組織を運営する方
(臨床検査技師であれば病院経営陣、検査部運営陣)

の参考になれば良いなと思い、作成いたします。

「わからない」の印象

みなさんは「わからない」ということにどういった印象をお持ちでしょうか?

以下のようなパターンに身に覚えがありませんでしょうか?

わからないに対しての考え

左のタイプで「わからない」を解決できない人をこの記事では仮に「もやもや君」と呼びます。

右のタイプで「わからない」を解決しない人を「おまかせ君」と呼びます。

注)このいい感じの表情をしてくれている人物はMicrosoftのパワーポイントで利用できる写真です。スライド作成や資料作りに華を添えてくれます。

人それぞれ個性も状況も違うので細分化すればもっといろんなパターンの「わからない」があって、その適切な対処ができない状況があると思いますが、上記の2人をスタンダードとします。

自分がどっちの思考に陥りやすいか自己分析をしておくと良いかと思います。

ビジネスパーソンではエントリーシートなどを作成する際にやっているかもしれませんが、大半の医療職はやっていないと思いますので、ネットでお遊び程度でも良いので自分ってどんな感じ?というのを把握しておきましょう。

もやもや君 の問題点

もやもや君は自分がわからないことがわかっていますね。

でもそれを聞いてしまうと相手に笑われたり、能力がないとみなされたり、怒られてしまうことが頭をよぎり「わからないから聞く」ができずにいます。

この「もやもや君」状態はだれしも経験があることではないでしょうか?

特に日本人は学生時代に「わからない = 恥」のような謎の固定観念が醸成されやすいような印象です。

授業中、教師が生徒に「この問題わかる人は?」と問いかけたとき、手を挙げて発言したものの間違っていて、そのフォローをうまくやってくれる教師と巡り会っていたかでこの観念は変わってくるような気がします。

例えばよくみる海外のワンシーンだと「OK、もやもや!いい答えだ。だが、これはこう考えてみるとどうかな?」みたいなやりとりで「間違えた生徒を間違えただけの生徒」にすることなく「間違えた生徒は教師とともに答えを考える生徒」にしているのです。

これは決して海外だけで行われていることではなく、きっと今の日本の教育もこの形にアップデートされていっていることでしょう。

私の経験では残念ながら「もやもや君」になりそうな授業風景でしたが…

もやもや君 の解決法

では、この「もやもや君」はどうすれば良いのでしょうか?

「もやもや君」に「わかんなかったら聞いて!」というのは簡単なことです。しかし、それで「もやもや君」がしっかり質問をしてくれるようになった経験がありますでしょうか?または、あなたが「もやもや君」だった場合、質問できますでしょうか?

答えは「否」かと思います。

これは「もやもや君」だけの問題ではなく、「職場の環境」の問題も多分に含まれているからです。

忙しそうで聞きづらい。忙しそうだからおこられるかも。

そう思ってしまう側面があります。

これは「臨床検査技師」の世界でいれば、「自己の業務をしながら教育しなければならない」という「ながら教育」になってしまうことも原因の一端かもしれません。

そう、先輩たちも忙しいのです。

従って相互方向で「わからない」を放置しないシステムの構築が求められます。

例えばこのようなコミュニケーションがあると「質問しやすい雰囲気」ができると思います。

わからないに対しての考え2

実際にはこんなにうまくことが運ぶことも少ないでしょう。

しかし、これをしないといつまでたっても「もやもや君」はもやもやしたまま、いずれ大きな失敗を引き起こしてしまいます。

登場した「忙しいけど平静を装う先輩」。

これをだれに任せるかということはとても重要だと思います。

私が感じてきたよくある光景が下の図です。

わからないに対しての考え3

しばらくするとこんな事態が起こります。

わからないに対しての考え4

これではお互いに不幸な状態になってしまいます。

これが起きてしまうのはひとえに職場内コミュニケーションの不足や管理職が現場をみることができていないまま運営しているためだと考えられます。

このような職場は「心理的安全性」の低い職場だと言えます。

解決策として

まずは教育係の選定も含めて、現場とよく話し合うこと、教育係がもやもや君とのコミュニケーションを密にできる環境を管理職が職場をあげて整えることが挙げられます。

「そんなことわかってる、だけどその余裕がないんだ!」

という声が聞こえてきそうです。

臨床検査技師であれば、「検査部」だけで解決できる問題ではなく「病院」として変革しなければ十分な対応にはならないでしょう。

良くも悪くも「医療業界」は「旧態依然」とした組織構造である場合が多く見受けられます。

歴史の中で職員より「患者の命」を守るために仕方ないところもあったのかもしれません。

しかし、これからは「病院」は「患者の命」だけでなく「職員の人生」を守り、「育てる」を意識しなければ今後、「人材不足」に悩まされるのではないかと私は考えています。

メドフィットアカデミアの記事⇓ に私の新人のころが記してあります。

この経験は私の人生にとって壮絶なものでした。

私はこれからの人生で、どうすれば医療職のひとつである臨床検査技師が自己の幸せも追求しながら医療に貢献していくか模索していきたいと思っています。

新人は「わからない」を「わからない」ままにさせない。
「わからないことがわからない」ということも先輩に伝える。
先輩は「わからない」を言いやすい雰囲気に。
職場は先輩がその雰囲気をだせるほどの余裕ができる人員配置

ができれば理想ですね。

「おまかせ君」の問題点

私は「おまかせ君」です!と言える人も少ないかと思いますが、きっと心のどこかでこの思考があると思います。

表に出やすいのが「もやもや君」、自身も気づかないうちに陥る闇の部分が「おまかせ君」なのかもしれません。

この状態への対応に対してだけは「自分で気づき乗り越える」ことしかできないのではないでしょうか?

この問題はとても根深く、語ることも多くなってしまいますのでまた後日、記事にしてみたいと思います。

可能でしたら「スキ!」や「フォロー」、「コメント」をいただけると嬉しいです。

いただいたコメントは今後の記事のテーマにも反映させていきます。

ぜひよろしくお願いします。

メドフィットアカデミア

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