【読書】井原忠政(著)『三河雑兵心得・鉄砲大将仁義』を読んで、映画『イミテーション・ゲーム』を思い出す。
井原忠政(著)『三河雑兵心得・鉄砲大将仁義』を読み進めており、第一章「奪還!高天神城」を読み終えたところです。
「長篠の戦い」で、武田軍が織田・徳川の連合軍に完敗した後も、高天神城は遠江の国の中で、最後まで武田軍が陣取っていました。
「長篠の戦い」から6年経って、ようやく徳川軍が奪還を果たします。
『三河雑兵心得』シリーズの戦のシーンの中で、よく使われるのが符丁です。
符丁とは、いわゆる合言葉のことです。
戦が混戦になると、敵も味方も入り混じってしまいます。
そうなると、誤って味方を攻撃してしまうこともあり得るため、あらかじめ符丁(合言葉)を決めておくのです。
今回のシーンで使われた符丁は、「空」と「雨」という単純なものでした。
直ぐにバレてしまいそうですが、何もないよりは、それなりに効果はあったのではないかと思われます。
符丁とは少し違う話になりますが、第二次世界大戦で、ドイツ軍が使った、暗号生成機「エニグマ」を思い出しました。
映画『イミテーション・ゲーム』では、イギリスのアラン・チューリングという数学者が「チューリングマシン」なるのもを開発して、「エニグマ」の暗号を解読するという物語りが描かれています。
この「チューリングマシン」は、現代のコンピュータの原理とよく似た構造だったということです。
今は、戦争に関係なく、あらゆる情報がインターネットでやりとりされるようになりました。
そして、情報が溢れかえっています。
それだけに、秘密を守ることは重要になってきています。
重要になってきているのですが、その秘密を完全に守ることも難しくなりました。
中には、偽物の情報も含まれています。
基本的には戦国時代も今も変わらないのかもしれませんが、情報の量が違います。
溢れる情報の中身を吟味して、秘密の情報も守らなければならない。
そんなことを考えているだけで、なんだか毎日疲れてしまいます。