『女神めし(佳代のキッチン2)』原宏一著|第二話:女神めし(静岡県下田市)
原宏一著『女神めし(佳代のキッチン2)』を読み進めています。
書籍のタイトルにもなっている第二話「女神めし」を読み終えところです。
第一話の舞台、富山県氷見市から日本列島を横断し、第2話は静岡県下田市に舞台は移ります。
下田市と文学のつながり
静岡県下田市は、伊豆半島の南東部に位置する港町です。
この地は、井上靖の自伝的小説『しろばんば』にも登場します。
主人公の洪作と一緒に土蔵で暮らす、おぬい婆さんの故郷でした。
物語では、洪作とおぬい婆さんが住んでいた伊豆半島の山間部の湯ヶ島から、一度だけ訪れたことが描かれています。
歴史的背景と現在の姿
下田市は、幕末にはペリー艦隊が上陸した地です。
その船に吉田松陰が乗り込んで、海外渡航を企てたました。
残念ながら渡航は失敗に終わり、その後江戸で斬首刑に処されたことは誰もが知っている歴史でしょう。
そんな下田市ですが、現在は青い海と白い砂浜が広がる海岸が、サーフスポットとして人気があります。
地元の人たちとの出会い
移動調理屋「佳代のキッチン」は、下田駅近くでいつものように営業を開始していたところ、地元のプロを目指しているサーファーとの出会いがあります。
今回も、悩みながらも地元の人たちや、遠くにいる家族の助言に支えられ、料理を通して問題を解決していく姿が描かれています。
新しい場所で、新しい出会いがあるたびに、主人公の佳代は成長していきます。
そしてまた、次の場所へと舞台は移っていくのです。