『リーダーは日本史に学べ』(増田賢作著)|第6章:「健康」を優先しない者に優れたリーダーはいない|毛利元就と徳川家康に学ぶ。
増田賢作著『リーダーは日本史に学べ』という本を読み終えました。
本書は、経営の4大資源と言われる、「人、モノ、金、情報」に、「目標」と「健康」を加えた6つの経営資源で章立てされています。
最後の第6章は『「健康」を優先しない者に優れたリーダーはいない』というタイトルです。
第6章で学ぶ歴史上の人物は、毛利元就と徳川家康の2人です。
健康リテラシーの高い戦国武将
毛利元就は75歳、徳川家康は73歳と、当時としては長寿を全うしました。
両者には、健康リテラシーが高いという共通点があります。
歴史ドラマなどを見ていると、戦国武将が白い平皿のような盃でお酒を飲んでいるシーンをよく見かけます。
豊臣秀吉なんかは、しょっちゅう宴会をやっているイメージがあります。
毛利元就は、自分は下戸だと言って宴会でもお酒を口にしませんでした。
実父や兄が、お酒の飲み過ぎで若くして亡くなっているので、お酒は健康に良くないものと考えていたのでしょう。
一方、徳川家康は、テレビドラマなどで、自ら薬を調剤しているシーンをしばしば見かけます。
また、年をとっても、剣や弓、槍などの稽古に励み、身体の鍛錬を続けました。
家康は平和な世の中を築くという目標があったからこそ、健康管理に気を配り、長生きをすることができたのだと思います。
「健康」とはどういう状態か
そもそも、「健康」とはどのような状態なのでしょうか。
WHO憲章では、「健康」を次のように定義しています。
「肉体的にも、精神的にも」というのは分かるのですが、「社会的にも」というのが、少しわかりづらいところです。
原文では「Well-Being(ウェル・ビーイング)」という言葉が使われており、個人の健康状態が良好であるだけでなく、その人を取り巻く社会環境や人間関係など、生活全般が充実した状態を意味しています。
「Well-Being(ウェル・ビーイング)」は最近、耳にすることが増えた言葉です。
超高齢化社会に向けて
戦国時代のように病気が命に直結する時代と違い、現在は医療技術が発展し、病気になっても長く生き続けることが可能になりました。
ただし、健康でない状態で長生きを遠余儀なくされる場合もあります。
「健康寿命」という言葉があるように、どうせ長生きするのなら、できる限り健康な状態で生活していきたいものです。
そのためには、毛利元就や徳川家康のように、健康リテラシーを高めることが大切なのかもしれません。