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『これは経費で落ちません!12〜経理部の森若さん〜』|第二話:これは曖昧にはできません!
青木裕子著『これは経費で落ちません!12〜経理部の森若さん〜』を読み進めています。
現在、第二話『これは曖昧にはできません!』を読み終えたところです。
『これは経費で落ちません!』シリーズは、天天コーポレーションという石鹸の製造・販売を手がける企業を舞台にした物語で、主人公は経理部の森若沙名子という社員です。
いわゆる「お仕事小説」で、仕事を通して登場人物の成長や、人間関係を描いた作品です。
第二話では、天天コーポレーションの経理部と総務部の間で誤ったデータが抽出されてしまっために、誤解が発生するというエピソードが描かれています。
経理部や総務部は「バックオフィス」と呼ばれる部署です。
「バックオフィス」は、顧客対応を行う営業部などの「フロントオフィス」の活動を支える役割を担います。
労務管理や給与計算、経費精算などの
定形業務の比率が高いのが特徴です。正確性と注意力、タイムマネジメント能力が求められ、ITスキルや機密情報の管理能力、法律や会計ルールなどの専門知識も必要とされます。
私自身、これまで36年間「フロントオフィス」である営業部で働いてきました。
そのため、「バックオフィス」の具体的な業務内容に触れる機会が少なく、あまり理解できていませんでした。
しかし『これは経費で落ちません!』シリーズを読みはじめてから、自身の会社についても俯瞰して見ることができ、普段支えてくれている人の存在に改めて気付かされました。
そして、その方々への感謝の気持ちが湧いてきました。
会社という組織は、各部門それぞれが役割を全うし、そして連携して支え合うことで成り立っています。
「お仕事小説」には、働く上での新たな気持ちを与えてくれる力があります。
このシリーズもそのひとつであり、この先も読み進めるのが楽しみです。