『水車小屋のネネ』(津村記久子著)を、オーディオブックで聴いて、お蕎麦を食べたくなる。
津村記久子著『水車小屋のネネ』を、オーディオブックで聴き終えました。
全16時間02分という長い作品でしたが、文字を読むのではなく、耳で聴く小説の世界を存分に楽しめました。
作品は、18歳と8歳のときに家を出た姉妹の、約40年間の物語です。
登場人物も、心があったかい人たちばかりで、物語を聴いている自分も、優しい気持ちになります。
タイトルの通り、水車小屋が物語の中心に存在します。
そして、ネネというのは、その水車小屋で飼われているヨウムという鳥の名前です。
このネネという鳥は、オウムや九官鳥のように人の言葉を話します。
それも、人間を真似るだけでなく、歌を歌いながらリズムを踏んだりもします。
そして、不思議なことに、人間とコミュニケーションが取れるのです。
そう聞くとファンタジーの世界を想像するかもしれませんが、物語としては現実味のある作品です。
もちろん、フィクションではありますが。
舞台は恐らく長野県のどこかだと思います。
私はよく仕事で長野県に出張していました。
長野県に出張したときは、必ずといっていいくらいお蕎麦を食べていました。
うどん文化である関西で育った私は、お蕎麦にはあまり興味がなかったのですが、長野県でお蕎麦を食べてから、意識が変わりました。
今は関東に住んでいるので、よくお蕎麦を食べます。
しかし、長野県で食べたお蕎麦は、特別に美味しかったなあと思い出します。
土地の雰囲気というのもあるのかもしれませんが、地元の人が経営しているお蕎麦やさんは、気持ちがこもっていました。
『水車小屋のネネ』をオーディオブックで聴いて、久しぶりに長野県のお蕎麦を食べたくなりました。