不利な状況からの逆転勝ちのストーリーが面白い。
人間の脳は、圧倒的に不利な状況を克服して、最後に勝利を得るというストーリーに喜びを感じるようにできている。
昔から人気のドラマやアニメは、正義の味方が不利な状況から逆転して、悪役をやっつけるというストーリーが多い。
ウルトラマンシリーズ
昭和のヒーローといえばウルトラマンだった。
一話30分のストーリーの後半に、ウルトラマンと怪獣の戦いとなるのだが、必ず一旦は大ピンチに陥って負けそうになる。
見ている子供達をハラハラさせておいて、最後には必殺技の光線を出して怪獣をやっつけるのである。
素直な子供達の心はとても気持ちが良くなる。
プロ野球が面白い理由
最近はあまり野球観戦をする機会が少なくなったが、やはりプロ野球は見ていて面白い。
野球観戦が面白いのは、他のスポーツに比べて逆転勝ち(逆転負け)が起こりやすいからだ。
アメリカ生まれのスポーツだが、「サヨナラ勝ち」という独特の日本語も生まれている。
どこの球団を応援するとかいうのも最近は無くなったが、トレードでホームランバッターばかり揃えた球団よりも、生え抜きの若い選手が活躍している球団を応援している方が楽しい。
高校野球の楽しみ
同じ野球であってもプロ野球と高校野球では、別の競技のような雰囲気がある。
高校生が一所懸命プレーをしているのを見るのは楽しいし、独特の感動もある。
甲子園球場に見に行っている高校野球のファンの人たちも、出身校や地元の高校が出場していれば別だが、プロ野球観戦のようにどこかの高校を特別に応援をするということはあまりない。
高校野球はゲームが終盤になってくると、なぜか負けている高校を応援したくなる。
応援団席のあるアルプススタンド以外の4万人以上の観客が、負けている高校を応援するうな雰囲気になってしまうこともある。
そんな状況で16歳から18歳の高校生が、マウンドで平気でボールを投げれる方がおかしい。
「甲子園には魔物が住んでいる」と言われるが、魔物とはそういった観客のことであったりする。
小さなお相撲さん
相撲は野球とは全く違うスポーツで、ほとんどの場合1分もあれば勝負がつく。
取り組みによっては、一瞬で勝負がついてしまう。
体と体がまともにぶつかり合う相撲は、体が大きければ大きいほど有利である。
体の小さなお相撲さんは、たくさん食べて体が大きくなるように努力をするが、身長を高くすることは不可能だし、思うようには大きくならない体質のお相撲さんもいる。
体の小さなお相撲さんは、筋力を強化したり技を磨いたいりして不利な状況を補う。
小さなお相撲さんが、鍛えた体と磨いた技で、あるときは奇策を使って大きなお相撲さんに勝つような取り組みは見ていて面白い。
逆転負けは逆転勝ちの始まり
不利な状況を克服して、有利な相手に勝つことは気持ちがいいのとは反対に、逆転負けの立場になるのは非常に辛い。
しかし、負けた悔しさを糧にして、次に勝てば逆転勝ちを味わうことができる。
考えようによれば、逆転負けは逆転勝ちのストーリーの始まりだといえる。
どん底が深ければ深いほど、這い上がっての逆転勝ちのストーリーの感動は大きい。