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【読書】垣根涼介(著)『極楽 征夷大将軍」〜最終章:敵対〜

垣根涼介(著)『極楽 征夷大将軍』を、漸く読み終わりました。
正直言って、長かったです。後半は少し辛くなり、もうほとんど意地で読み終えました。
前半は、足利尊氏の言動や行動が面白くって仕方がなかったのですが、後半に進むにつれて、笑えるところが徐々に少なくなり、普通の歴史小説の様な感じになっていきます。

大体、原稿用紙300枚以上の作品を長編小説というジャンルになるようなのですが、この小説は1350枚ということなので、その長さがお分かりいただけると思います。
毎月、読了した本の冊数をカウントしているのですが、この本1冊で3冊か4冊読み終えたような感覚です。

歴史小説全般に言えることなのですが、登場人物の名前を把握するのは、かなりややこしくなります。有名な武将なら大丈夫なのですが、大して有名でない武将の場合は大変です。
殆どの場合、子供には祖先から繋がる字をとった名前をつけます。そうなると、どっちが親でどっちが子供なのかわからなくなることがあります。
そして、兄弟がいると、誰が長男で誰が次男なのかもややこしくなります。
歴史小説を読む上で、長男か次男かというのは、非常に大きな問題なのです。長男として生まれるか、次男として生まれるかは、生涯、天と地ほどの差が出るのです。

もう一つ歴史小説の特徴として、難しい漢字が良く使われるということです。
例えば「なんとも言えぬ寂寥感に包まれた」というような表現があります。
この寂寥感なんて言葉は普段は使いません。何て読むかというと、せきりょうかんと読みます。
前後の文章と漢字の文字だけを見て、なんとなく意味も分かるので、読めなくても飛ばし読みはできます。
ふりがなを振ってくれているとありがたいのですが、読めない単語をスマホやパソコンで検索しようとすると、結構大変です。
この辺りは電子書籍で読んでいる場合は、コピペで直ぐに検索をすることができるので便利です。

そんなことを考えながら漸く読み終えて、達成感と少し読書疲れしてしまっているのですが、部屋にはまだまだ積読本もありますし、世の中に本は無数といってもいい程あります。
次はどの本を読み始めようかと、思案しているところです。


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