【読書】『キネマの神様』〜映画館に行きたくなる〜
原田マハさんといえば、西洋画のイメージが強いのですが、タイトルの通りこの小説は、映画がテーマの物語です。
そして家族の話、仕事の話、友情の話が思う存分盛り込まれています。文章を書くということへの、モチベーションが上がる小説でもあります。
毎日、何かを文字にするということが、大きな力になるということを、改めて感じさせられました。
物語は、中盤から更に後半にかけて、私が全く想像していなかった方向に展開していきました。
最初は気軽に読み進めていったのですが、とても深い話になっていきます。
どんどん、物語りの中に入り込んでいってしまいました。
私がまだ見ていない映画のタイトルが、たくさん出てきます。
そのタイトルを、ひとつひとつスマホのメモアプリに入力していきました。
絶対に、近いうちに見たいと思っています。
この小説自体も、2021年に映画化されています。
本当は、亡くなられた志村けんさんが出演される予定だったようです。
当然、この映画も見なければいけないと思っています。
この作品は、2007年から2008年に「別冊文藝春秋」に初出誌されたものです。
この頃はまだ、映画のネット配信というものはなく、DVDが主流でした。
ネットの世界でも、動画よりもテキストのブログが流行っていた頃です。
15年ほど前のことになりますが、少し懐かしさを感じるものがあります。
読んでいて、改めて文章を書いて発信することは楽しいことだと感じました。
何歳になっても、例え読む人がいなくなっても、下手くそでもなんでもいいから、文章を書いて発信し続けていきたいと思った次第です。
合掌
谷川万次郎