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イギリスまで飛んできたそのきっかけとは

プロスポーツ選手のプレーを見て、プロになることを夢見る。
とか、
健康診断の結果を受け、禁煙を決意する。
など。

事の大小に差は有れど、
人は誰でも、新しい事にチャレンジする際に
なにかしろのきっかけと呼べる出来事が、あるかと思います。
自己の内部から前触れもなく突然と、目標や夢が湧き上がってくる
という方もいるかもしれませんが、
少なくとも僕は後者の経験はありません。

2020年6月現在。
3年8か月もイギリスに滞在し、職に就いているというこの状況にも
もちろんスタートラインがあり、きっかけがあったわけです。
そうやってスタートを切ったこの生活ですが、
未だ目標は達成しておらず、今ももがいているわけです…。

振り返るにはまだ早い。しかもその物語はまだ終わってもいません。

けどnoteに出会ったのは良いきっかけです。
なぜイギリスへ飛んできたのか? 
自分のスタートラインをもう一度見つめ直すには良い理由ができました。
ここではまず、イギリスを目指したとあるきっかけについて
纏めていきたいと思います。

時は学生時代 2011年

2011年当時。僕は都内にある自動車専門学校へ通っていました。
当時から今の職業に就くことを目標としていた僕は、学業の傍ら
インターンシップという形で仕事も経験させてもらっていました。
学校生活では、機会がある毎に、同級生や先生に向かって
就職への夢を語っていた僕。
そんなこともあってか、その就職への熱意は
科や学年の枠を超えてまで、先生の間に広まっていた様でした。

あれは確か夏休みも明けた9月頃の事だったでしょうか。
何度かだけ学校の行事で一緒になったとある先生から、
とあるお誘いを受けました。

「来月のF1日本グランプリ。
 パドックとピットまで入れるけど見に来ない?」


これがどれだけすごい事か分かる方は多くないでしょう…。
例えて言うなら、メジャーリーグの試合を日本でやるから、
そのベンチまで入れるよ?
とでも言いましょうか。

F1が日本でやるのは1年で1度だけです。
そしてその裏側に入れるとなれば、これは一生に1度かもしれません。
世界で一番のモータスポーツ、僕がなりたいものの世界一が
生で見れる機会を与えてもらえたのです。

返事は一つしかありませんでした。

そうして、TVの前でしか見た事がない世界が、
その約一か月後には、現実の世界として
目の前に現れる事になるのでした。

異次元。もうその言葉しかなかった

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場所は三重県の鈴鹿サーキット。
同級生の車で向かいます。
急遽の予定でホテルも取れず、車中泊となる予定でした。
貧乏な学生の旅です。でもそんな事は大した問題ではありません。
もう自分の気持ちは興奮や緊張やらでとにかく落ち着きませんでした。

サーキットには少し早く着いたでしょうか?
走行を見て時間潰していたとは思いますが、そのあとに待っている事への
高揚感からか、よく覚えていません。
待ち合わせ時間まであと少し。
関係者以外立ち入り禁止のパドックまでのトンネル入り口で
誘って頂いた先生とも合流、あとはその先生の友達でもあるF1関係者が
そのトンネルから出てくるのを待つのみです。

ついにその時が来ました。
その関係者と会うのは初めてでしたが、どうやらこちらの事情も既に
伝わっているらしい様子でした。

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このパス…。
手にしただけで感動…。
そんな余韻に浸る間もなく、時間が限られているという事なので
早速その世界の裏側へと歩みを進めます。

トンネルを抜けると、そこは…。。。

もう現実が夢か判別ができません。
昨日までTVに映ってた人が目の前歩いてるし、あんなドライバーやら
こんなドライバーまで手の届くところにいるわけですから。
目に入る景色、耳に聞こえる音、鼻に感じる匂い
全てが違っていました。
パドックでこれですから、ピットなんて入ったら…。
想像しただけでもう震えるレベルです。

先生や、その関係者は慣れたように足をピットの方に進めます。
一方僕は、こんな自分なんかがF1のピットにと…
この期に及んで尻込みです…。
そうしている間にも、僕はF1のピットへと着実に歩を進め、
そしてその中へと入っていくのでした。

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世界が違う。何もかもが…。

ピットに足を踏み入れた瞬間に
今までに受けた事のない衝撃を感じました。
現実と分かっているけど夢を見ている様な。
今まで見たきた物、経験してきた事が180度ひっくり返る様な。
不思議な心地でした。表現しがたい心地です


そして同時に
この世界はココにしか存在しないという事にも
気付くのです。
F1以外、どこにもです


電撃ともいえる様な衝撃、驚き感動、そして羨望と…。
どれくらいの間だったでしょうか。
その電撃はしばらく身体に留まり、やがて地面へと接地していくのでした。
一通りその電撃が身体を通り抜けると、僕の頭の中には
この言葉が強く刻まれていたのです。

「やるならここしかない」…と。

F1で生きていくんだ。そのためにイギリスへ行くんだ。

"ガチャン"と自分の中で新たな歯車が動き出しました。

きっかけを振り返る

あれほどまでに大きな衝撃というものに出会ったのは
このきっかけ以降、未だに無いです。
そりゃぁすべてを捨ててイギリスに飛んでこさせるような
 きっかけ が頻繁に起きてたら大変ですが…。

こういうきっかけを与えてくれる方々に出会えた事が
全てのスタートラインだったとも言えるでしょう。

仮にそういう事にするならば、どうやってその出会いを掴んだのか?
言葉を変えれば、どうやってきっかけを得るチャンスを得たのか
という事になります。

僕がそれについて思う事。それは

言動、行動に起こすこと

したいという事を口にする。
実際に行動を起こしてカタチにする。表現する。
そうすることでそのきっかけを誰かしらから与えられる、
もしくは掴む事ができるのではないかと思います。

きっかけは与えられる。
しかしそれは自分が強く望み、手を伸ばさなければ
手に入らない


まずは自分から。
声に出して、足を動かして、なりたいものを表現してみましょう。
それがきっかけを掴む第一歩です。

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