顔が赤くなる自分をキライにならないで
赤面症
文字通り顔が赤くなる症状です。学生時代、赤面症にたくさん悩まされました。自分の赤くなった顔を誰にも見られたくない。
と思うこともありました。今や世界中でコロナウイルスが蔓延し、マスクなしで外に出れない状況。こんな世界になるとは、当時学生で赤面症に悩んでいた私に想像できなかった。
現在わたしは社会人4年目。接客業なので、不特定多数の人と接する機会があり、学生時代と比べると人と話すのが苦でなくなりました。
中学生、高校生の頃はひどく人見知りでした。人と話すのが怖い。今まで何十回と言われてきた言葉を言われるのでないかと。
顔が火照り、赤いことが多かったので、しょっちゅうまわりの友人や先生に心配されていました。顔が赤くなっていることは、鏡を見なくてもわかる。ほっぺが熱く感じるから。
熱があるわけでも、具合が悪いわけでもない。ほっぺが赤くなる「赤面症」なのです。
赤面症のはじまり
顔が赤くなることを気になりだしたのは中学1年生の時。体育の授業で運動した後、人前で話す等で緊張している時、人の目が気になる時、暖房のついた部屋で過ごしている時、冬の冷たい風にあたっている時などなど..
常にほっぺが赤かったので、友人から「ほっぺ赤いよ」と言われることが多くあり、「自分だけほっぺが赤くなるんだ」と意識するようになりました。当時のプリクラや写真を見返すと頬が赤い!今でも見返すのが少し恥ずかしいくらい。
赤ら顔の忘れられないエピソード
今でも忘れられないエピソードがあります。隣のクラスの男の子が
と、私の顔が赤いことについて話していたというのです。なんで直接私に言わずに友達に尋ねるんだ!という思いと、やっぱり赤いと思われているんだなとショックを受けました。
それっきり、人と話すときに顔が赤くならないかどう思われているのか、とあれこれ考えるようになってしまい、人と話すことがこわくなり、自信を持って話せなくなってしまいました。
高校生になってからも顔が赤くなることが多々ありました。インターネットで検索しては自分の症状と当てはまるため、自分は「赤面症」なのだと自覚しました。
「赤くならないで!」という思いとは裏腹に、顔は赤くなります。むしろ顔が赤いことを意識すればするほど、不思議と赤くなるのです。(なんて厄介な!)「顔赤いよ」と言われる度に、顔が赤くなる感覚は当事者でしかわからないのです。
高校生1年生の新学期、窓側の席に座っていました。強い日差しを浴びている左のほっぺが赤くなり、日差しに当たらない右のほっぺは赤くならないということもありました。
また、冬に暖房の近くの席になるのが嫌で仕方ありませんでした。暖房のついた部屋で過ごすと段々頬火照ってくるのです。暖房をつけて教室が暖まる前まではなんともなかったのに、暖房で部屋が暖かくなり、授業が終わる頃には真っ赤になっていました。それが恥ずかしくて、授業が終わると同時にトイレへ駆け込み、火照りが覚めるまで待っていたこともありました。
午前中から顔が赤くなると、午後まで赤さが引かないこともあり、泣きたくなるような思いで過ごす日がありました。
顔が赤いと、人の目をまっすぐ見て話せなくなり、授業で人前で発表したりする時にも注、目を浴びることがとても怖かったのを覚えています。
毎年冬には長距離マラソンがあり、マラソン後は真っ赤になり火照りが覚めるのはいつも以上に時間がかかりました。
今振り返るとピークは中学生、高校生だったのかなと思います。
どうしたら赤ら顔を隠せる?
大学生になっても赤面症は続くのですが、以前よりも気にならなくなりました。対処方法は幾度となく、インターネットで探しては実践。
赤ら顔を治す術はないかと、親に内緒でひっそり、皮膚科に行ったことも。もちろん、病院へ行ったって治す薬はありません。
その中で私が実践したのは、イエローまたはグリーンのコントローラーやリキッドファンデーションを使用すること。しかし、私の肌には色が合わず、ちっとも赤みをカバーすることはできませんでした。
その後も、自分の肌に合うカバー力のあるコスメには出会えず、薬局でみつけたBBクリームを毎朝頬全体にたっぷりと塗って、赤みをカバーしていました。
大学生になりアルバイトを始め、自由にお金をやりくりできるようになったのが、自分のコンプレックスを隠すことのできるコスメと出会えたきっかけかもしれません。
アルバイトをするまでお金もなく、父子家庭だったので、父に悩みを相談できるはずもなく、良いコスメや対処法があっても「お金の壁」を理由に諦めていました。
自分の肌と合い、カバー力のあるリキッドファンデーションが、私を変えてくれたと言ってもいいかもしれません。
アルバイト終わりにふと立ち寄ったアットコスメで、赤ら顔をカバーできるようなリキッドファンデーションはないかと探しているときに、店員さんに勧められたd programのリキッドファンデーション。
スキンカラーもいくつか展開があり、自分の肌に合うものを選べる。値段は3,000円ほど。こちらを使うまでは1,000円以下のものを使っていたので安くはないと思いました。ただ、よく伸びてカバー少しの量でもカバー力があります。
それまでは安いBBクリームを頬全体にたっぷり塗り、数時間後に化粧直しとして再び頬全体の赤みが消えるまで塗りたぐっていました。 こちらのリキッドファンデーションはたっぷり塗らなくても、気になる部分にちょんちょん、とのせてのばすだけで赤みがカバーされます。(個人的な意見)
今までいろいろなファンデーションを試してきて、たくさん失敗もしました。お店の方に相談し、自分に合ったコスメで赤みをカバーすることが最善な方法なのだと実感しました。
今後も赤面症と付き合っていく
「赤面症」は病気ではなく、症状です。赤面症を完治する方法はありません。
学生時代比べると軽くなりましたが、今でも時々顔が赤くなることがあります。マスク越しでさえも「顔赤いね」と言われることが時々あり、その度に「いちいち言わないでいいのにー!(泣)」と心の中で思っています(笑)
コロナになるまではマスクが大の苦手でした。自分の息で顔が熱くなるので、マスクをしても顔が赤くなり、まわりからは熱?と心配されることも多々ありました。
ピーク時の中学・高校生のころに比べると、赤くなる頻度や赤くなる機会が減ったと感じます。もし今、体育の授業があれば、長距離走の後なんかには顔は赤くなっていそうだけれど。
また、人にどう見られようが関係ない、と周りの目を気にしすぎないことにした、ということも顔が赤くなることを防ぐ方法だと思います。
完全に赤くならないわけではありませんが、赤い自分も、赤くない自分もありのままの自分を受け入れていきます。
赤面症や赤ら顔で悩んでいるあなた。
あなたはひとりではない。
あなたは美しい!
どうか、赤い顔の自分を恐れないで。
そしてもしもあなたの周りに赤面症の方がいれば、どうぞそっとしてください。