自宅でも職場でもない自分の居場所『サードプレイス』
特に予定もない祝日。
昼寝から目が覚め、窓から入る秋の日差しを浴びて外の空気を吸いたくなった。Tシャツにカーディガンを羽織って、近所の喫茶店に向かう。気持ちの良い秋の風を感じる。ずっとこの気候が続けばいいのにな。
この喫茶店へ来るのは5、6回目だろうか。
来るたびに異なる種類のコーヒーを注文する。今日はホンジュラスにフォンダンショコラに決めた。私は決まって窓際に座り、コーヒーを飲みながら時間を気にせず、本を読むのが好きだ。チェーン店にはないおだやかで落ち着いた時間を過ごせる。
このような居場所があることに、とても感謝している。この喫茶店はまさに私の「サードプレイス」だ。
毎週かかさず聴いている、山口周さんと長濱ねるさんがパーソナリティを務めるJ-WAVEのラジオ番組Biblithecaのテーマであった「サードプレイス」。ドライブをしながら、カーラジオで聴いていた。
「サードプレイス」とは自宅、職場、学校とは異なる第三のリラックスできる場所である。ラジオでこの言葉を知った時、私にとってその喫茶店が、他の喫茶店とは違い、なぜ自分の中に特別な思いがある意味がわかった。
これまで私は地方勤務を2回経験した。思い返すとその時にも、それぞれの土地でサードプレイスがあった。地域に寄り添い繋がりを大事にするカフェ、子供からおじいちゃん、おばあちゃんまでもが気軽に出来る居心地の良いコワーキングスペース。居場所があるおかげで私はその土地を好きになり、その土地で暮らすことに慣れていくことが出来たのである。
私自身も、誰かの居場所になるような空間を作ってみたいなと思うことがあるが、今のところ漠然とした気持ちなだけなので心の内にしまっておくとしよう。