
「食に関して思うこと」
味の嗜好性って、経験の積み重ねから形成されるものらしい。
極端な言い方をすれば、DNAから発せられるような固有のものではないってこと。
ロシア人がロシア料理を好きだったとしても、それは体質的なもんじゃなくて、経験の積み重ねから生じる思い込みってことね。
そんな考えに触れたのって、いつだったかは忘れたけど、まぁ、10年以上は前のことだったとは思う。
それ以来「好きなものを探して食す」っていう発想をひっくり返して、「体に良いのもを好きになるように、新たな嗜好性を作ってゆく」って考えるようになった。
そういうわけで、現在、日々創作料理を楽しんでいる。
食材も粉もスパイスも、発達したネット文明を利用して調べに調べ、自分の健康状態を考慮したうえで使用してる。一般的に優秀とされている栄養素でも、現在の自分にとっては、むしろ毒だったりする。人の健康状態って、個別にけっこうでこぼこしてるのさ。
鉢植えの植物に、どのように手を加えたら、その結果としてどのような変化が現れるか・・・、そんな感覚で、自分の身体の変化を観察しながら、未だこの世に存在したことのない、自分にとってじわ~っと旨い創作料理を、静かに楽しんでる。
その結果としてかどうか断言まではできないけど、体形も肌も老化がゆるやかで(無いとは言わないが)見た目がけっこう若い。
そんな感覚で、皆がそれぞれに、食を楽しんだらいいと思う。
ここから先は、ちょっと余計かもしれないけど、味覚を享楽的娯楽として扱っているみたいな、その結果デブで不健康そうなルックスになった料理の先生が、偉そうに料理法を説いているTV番組って、無意味を通り越して、ゆるやかな犯罪なんじゃないかとさえ思っている。
焼き肉食い放題なんてのも全然好きじゃない。「より多く食べる」ことに快楽を得るなんて、愚かなことだと思う。