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「レッスンの想い出 ~ 結婚式に招かれて」
放送大学「心理学概論」を見ていたときに思った。講師の森津太子さんの目元が、誰かに似ている。
しばらく考えていて、思い当たった。
長野県上田市に住んでいたころのこと。某音楽教室の音楽教室講師を目指すコースにピアノを習いに来ていた短大生。
その後、講師資格を習得し、無事に講師として採用された。
数年後、そんな彼女が、自分の結婚式に僕を恩師として招待したいと言ってきた。
「え? 僕よりも、誰か別な方がいいんじゃない? 短大の先生とか」
「いえ、是非先生にお願いしたいんです。初めてレッスンを受けたときに、先生に『そんな弾き方をしていて楽しい?』って言われたんですけど、それまでピアノを弾くことが楽しいなんて考えたこともなかったんです。短大の先生にも怒られてばっかしで・・・。ピアノを弾くっていうことに対する考え方を変えてくれたのが先生なんです。だからどうしても恩師として結婚式に参加して頂きたいんです」
こちらはそのことを覚えていなかった。そんな言葉が、思わぬ形で影響を残していたことに驚かされた。
式当日のスピーチでは、新郎の恩師が風格ある大学教授だったのに引き換え、自分は未熟な青二才に思えて、メチャメチャ緊張してしまった。
今だったら、あそこまで緊張せずに話せるんだろうけど、結婚式で、恩師としてスピーチしたのは、今のところ、この時が1度だけである。
あれから30年以上が過ぎた。若いお嬢さんだった彼女も、50代になっている。今頃どうしているのかな・・・