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「児童クラブでのトーク&マジックショー」

 昨日、現在の居住地、鹿児島市明和にある小学校に行ってきた。

 児童クラブの「お楽しみ会」で、マジックショーを行うため。
 最近知り合ったある方が取り持ってくださって急遽決定した話だった。

 「ある方」とは、この小学校を定年退職された先生。お住まいが我が家からそう遠くない所にあり、時おりご自宅付近を通り過ぎる僕の姿を見て、そのちょっと変わったファッションスタイルから、

 ― あの人何してる人なんだろうね? ミュージシャンかな? ―

 などと、ご夫婦で話題にすることがあったそうな・・・

 そんな折、最初に偶然お会いしたのは、奥さんの方だった。
 ある日ある時ある場所で居合わせ、僕の姿に気付いて去り際に声をかけてくださった。

 それから数ヶ月後、町の集会に参加したとき、集会後、席を立とうとしたときに、今度はご主人のほうから声をかけてくださった。
 
 そのお礼に、

 「せっかくだから、今度時間のある時にお会いしませんか?」

 とお誘いしたところ、
 快諾いただき、
 近所のコーヒー専門店で小一時間ほどのお喋りタイム、と相成った。

 その時に、先生の方から児童クラブの話が出て、役員の方とのパイプ役を買って出てくださった。

 そして、当日の朝がやってきた。

 参加者は、小学校1年生から4年生くらいまでの子どもが約80人、保護者まで含めると120人ほど。ワンステージ40分。
 主たる対象が子供であることと、多人数であることにより、演目もある程度絞られてくる。
 自分が好んでいる「メンタルマジック」のみを、子ども相手に40分も演じるわけにはいかない。

 空の箱からおもちゃの出てくるマジック、お菓子を使ったマジック、子どもたちに参加してもらい参加賞としてお菓子をプレゼントする・・・等々考えた。
 お菓子が貰えるとなると、マジックの内容とは関係なく子供は盛り上がりる。
 80人もの子供たちがいるので、

 「誰かお願いします」

 の一声に、一斉に「はーい」と多くの手があがる。
 その中から数名を選び出す作業に思いのほか時間を割いてしまった。これは明らかに準備不足。うまい選定方法を考えておくべきだった。

 その結果、準備したネタ中、半分くらいは出来ず仕舞い。中でも最も盛り上がり山場となるはずだった演目も「未開封お持ち帰り」となり、不完全燃焼感が残った。
 お菓子効果での盛り上がり自体、マジシャン本人の力量とは無関係なので、何と言うか、好みからズレたファッションで面接ウケを狙っている就活ヤングみたいな、取り繕い感とでも言うような、自分自身に対しての後ろめたさが無くも無い。 
 まぁ・・・、やりたいことと求められていることが一致するなんぞ、自分のような無名マジシャンには10年早いってことで、自分を納得させようじゃないか。

 最後に演じたのは、子どもよりは、むしろ保護者の方など大人を対象にし、かつ自分でも最もやりたいメンタルマジック。

 高名なメンタリスト、ルーク・ジャーメイ考案の「コネクテッド」。

 複数の観客が書いた数名の有名人の名前を書いたカードと、ある一人の観客の大切な人の名前を書いたカードをそれぞれ封筒の中に入れてもらい、シャッフルしてもらう。
 その状態で、中を見ないまま大切な人のカード1枚を選び出し、さらに書かれている名前を、封筒の中身を見ず、観客本人に強く念じてもらいテレパシーで言い当てるというもの。

 公開の場で演じるのは、今回で4回目だったが、スリリングなクライマックスが毎回適度な緊張と驚きを生み、不思議な余韻を残して終えることができる。お気に入りの演目だ。

 会場を後にする際、見送ってくださった女性スタッフの方から、

 「あたしの心の中も読まれたらどうしようかと思っちゃった」

 笑顔でそんな言葉をいただいた。

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 ※僕の手元に当日の写真はありませんが、どなたか撮影してくださっていたので、後日ご紹介できるかも知れません。




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