見出し画像

2024/02/17 sat. 嗚咽

昨日の晩は、ワインをたらたら飲みながら「リリイ・シュシュの全て」を見た。いつ見ても画が綺麗で、内容のグロテスクさとのギャップにやられて、映像作品としての先進性とクオリティの高さが頭をぐるぐるする。
最初に見た時は、見た後リリイ・シュシュの曲をiPodで延々と聞いていたな。
映画音楽を聞いて懐かしくなる。

一時期、岩井俊二監督作品を漁るように見ていた。どの作品も公開された時期が何年も前で、DVDで見た。
大学生の頃、ちょうど「リップヴァンウィンクルの花嫁」が公開となり、それが映画館でリアタイで見る、初めての岩井俊二作品だった。
1人で渋谷に行って見た時、ボロボロと泣いた。
2回目は、岩井俊二ファンの友人がプレミアム上映チケットに当選して誘ってくれたので、トークショー付き上映を六本木へ観に行った。その時は1回目よりも深く共鳴してしまい、嗚咽するほど泣いてしまった。隣に座っていた友人は私の様子に驚きながら、泣く私の背中をさすってくれた。

後にも先にも、映画で嗚咽するほど泣いたのはあれだけだった。
当時自分が置かれていた状況が酷いもんだったからか、映画に登場するCocco演じる「真白」の言葉が突き刺さって、抜けなかった。

上映後、岩井監督、黒木華さん、私が敬愛してやまないCoccoが登壇してトークショーが開催されたが、正直トークショーの内容はよく思い出せない。嗚咽を止めるのに必死だったからかな。周りの人には、熱狂的なファンか、それを通り越した変人だと思われたに違いない。

岩井俊二監督作品は、とかくどの作品も画が綺麗で、ワンカットワンカット、それだけで絵になるというのが印象的だ。
その絵一枚だけで心が震える。
芸術作品としてとても優れていると思う。

昨年公開の「キリエのうた」も絶対に映画館で見ようと思っていたのに、仕事や引越しで結局見れないままになってしまった。

なんだか、嫌な大人の言い訳みたいだな。

見たいものは見に行き、会いたい人には会いに行く、行きたいところにはどこだって飛んでいく、そういう人生にするぞと思って生き直していたはずが、会社員になった途端、大切なことたちのほうが置き去りになってしまっているようで嫌な感じがする。

今週は祝日のおかげで週4勤務だったけれど、週4勤務くらいがちょうどいいな。毎週そうだったらいいのに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?