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送別されし、ワタシ。

1年と少しくらい籍を置いていた、現在の職場の部署から異動になった。エッセイ漫画にも描いた、「バリューを活かしきれていない」(「面談した」より)という上司のお達しから、今よりも業務量が多く、よりライティング案件に携われる部署へ移ることになった。

とはいえ、場所からするとフロアがすぐ隣にうつるだけではあるし、部署のメンバーは変わるものの、仕事をやりとりする方たちも一部は変わらない。また、そもそも今までこのライティング仕事を担っていたのが”わたしだけ”であり、部署があってないようなものだった。営業部署にポツンと一人ライターが入り込み、誰かと雑談などすることなく、いつも黙々と仕事をしていたからだ。


正直周りの人たちも、わたしという立ち位置がナニであって、ナニに属していて、ナニをやっているのか…分かっていない人も多かったと思うし、その違和感を与えていたことは少しだけ申し訳なかった。(しかも週3日しか職場に現れないし)だから異動となったときも、「はじめて自分と同じ仕事をする人ができるのか」というくらいの気持ちで、あまりに一人でやってきたばかりに、ちゃんと周りと協調できるかな?と若干不安になった。

そんな風に月末を迎え、そろそろ終業…となったとき。部署の方々が集まり、今月の「締め」というものをやることになった。なぜだか今までは、この月末最終日に出社することがなかったらしく、わたしは一度もこの「締め」に参加したことはなかった。業績やトピックの共有、ヒヤリハットなどを各人が発表。そして最後に、異動となるわたしともう一人のメンバー、計2人を送り出すという流れになった。


この流れは予想していなかったけれど、こういう形式をきちんと取りたい職場であることを理解していたので、輪の中の中心に歩み出る。もう一人のメンバーは愛嬌があり、細かな気配りが上手な方であったから、周りからの送り出しムードにも温度感があり、笑いがこぼれているようであった。

困ったな…とわたし。そもそもわたしのこと、よく分からないですよね…という思いが先行していたし、この1年と少しのなかで、周りのメンバーと交流したエピソードなども一切持ち合わせていなかったからだ。だから一言どうぞ、と言われたときも、「仕事がしたいのでバンバン依頼してください」といったことしか出てこず、”お世話になりました、ありがとうございます”が可愛く言えないなんて、冷たいやつだな~と後になって気づいた。また、周りも無理やり言葉をひねり出しながらわたしに感謝の意を伝えてくれて、申し訳ないし、こういう場ではもう何も考えずハイタッチとかをして終われればいいのに…と肩を縮めながら思った…。


こうした運びでわたしは今月から、また新しい人間関係を築くことになる。集団になると浮いていたり協調できていない場面がすこぶる多いので、そういった事故が多発しないことだけをちょこっと願う。

送別されるときにいただいたアジサイ、なんかスミマセン…といった感じだったけれど、とても綺麗です。

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