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チーズバーグディッシュ、再び

2023年、最初の驚きに出会った場所――それは「びっくりドンキー」だった。

びっくりドンキーとは、多種多様な美味しいハンバーグメニューを提供するハンバーグレストランのこと。大きな木製のメニューは、このレストランの代名詞と言えるだろう。わたしがそんなびっくりドンキーを利用するようになったのは、成人を迎えて以降のことで、それまでは「ハンバーグ」という食べ物自体にもあまり魅力を感じていなかった。

それが年を追うごとにハンバーグの美味しさを強く実感するようになり、同時にびっくりドンキーのオリジナリティ溢れるハンバーグメニューと、この店でしか味わえないジューシーなハンバーグの魅力に惹かれるようになった。つまりわたしはびっくりドンキーが大好き。

そんなびっくりドンキーで頼むメニューは、レギュラーバーグディッシュ一択。木製の皿に、サラダとライスとハンバーグが載った、あれだ。毎度あの大きなメニューを端から端まで見ては、どれにしようかと悩むのだけど、結局シンプルなレギュラーバーグディッシュに落ち着いてしまうのである。
しかし新年一発目のびっくりドンキー、なんだか気分を変えたかった。そこでわたしは「チーズバーグディッシュ」を注文。ハンバーグの上に、バッテンのような2本のイエローチーズが乗ったメニューを頼むことにした。

このチーズバーグディッシュ、過去に注文したこともあるのだが、当時はそれほど美味しいとは感じず、むしろこのチーズがハンバーグ本来の旨みを邪魔しているとすら感じていた。以来、わたしはチーズバーグディッシュを頼んでいない。そして、今回同メニューを頼んだのはほんの気まぐれに過ぎず、オーダー後はあまり期待せず料理の到着を待った。

それでは結論から言おう。
数年ぶりに食べたチーズバーグディッシュは衝撃的な美味しさだった。ハンバーグとチーズのベストマッチ具合に舌が大喜びし、歓喜のあまり言葉を失ってしまった。「ハンバーグ本来の旨みを邪魔している」…過去に抱いていたこの印象は、料理を食べ終える頃には「チーズバーグディッシュは舌が喜ぶ最高のメニュー」という印象に塗り替えられていた。

以前、美味しいと感じられなかったものが、時間の経過とともに美味しいと感じられるようになる…ということはよくあると思う。わたしの場合、抹茶やあんこなどがそれにあたる。そして今回「チーズバーグディッシュ」も、その一員に加えられた。始まったばかりの2023年、幸先がいいかもしれない。

それでは、本年もどうぞよろしくお願いします。

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