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ショートストーリー

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20代〜30代男女のヒューマンドラマをテーマにしたショートストーをドシドシ投稿します。
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記事一覧

鼠小僧次郎吉☆フィクションストーリー

鼠小僧次郎吉☆フィクションストーリー

江戸時代後期、権力者の贅沢と庶民の貧困が対照的に存在した時代。その闇夜に、ひとりの義賊の物語が生まれた。鼠小僧次郎吉。その名は今なお、日本の伝説的な盗賊として語り継がれている。

しかし、ここに記す物語は、史実とフィクションが織り交ぜられた創作である。実在の鼠小僧次郎吉をモチーフに、彼の生涯と、その精神が後世にどのように受け継がれていったかを想像し紡ぎだした物語だ。

この物語は、貧しさゆえに盗み

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キャバクラの罠|キャバクラが悪いわけではありません

キャバクラの罠|キャバクラが悪いわけではありません

ユウト(25)は、IT企業でプログラマーとして働く普通の青年だった。仕事はそこそこできるが、恋愛となるとからっきし。マッチングアプリでの悲惨な結果に嫌気が差し、同僚に誘われるがまま六本木のキャバクラ「NEXT LEVEL(仮名)」に足を踏み入れたのは、今から半年前のことだった。

そこで彼は運命の女性に出会う。カノン(22)。大学を卒業したばかりの彼女は、昼は某カフェでバイト、夜はキャバ嬢という二

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図書室の窓際で

図書室の窓際で

私は高校2年生。当時の私は図書委員として放課後の図書室で当番をしていた。そんなある日、いつもは静かな図書室に、急に賑やかな声が響いた。

振り向くと、そこには3年生の佐藤先輩がいた。バスケ部のエースで、学校中の人気者だ。どうやら友達と宿題をしに来たらしい。

私は本を整理しながら、こっそり先輩の様子を窺った。真剣に勉強する姿は、いつもコートで見る姿とは違って、新鮮だった。

数日後、また佐藤先輩が

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いつも先輩の後ろ姿を見ていた

いつも先輩の後ろ姿を見ていた

高校2年生の春、私はその日もいつものように下校途中の坂道を歩いていた。
その時、ふと前方に見覚えのある背中を見つけた。それは一つ年上の西岡先輩だった。

先輩は、学校の生徒なら誰もが知る人気者。スポーツも勉強もでき、性格も良く、多くの女子から憧れの的だった。もちろん私も例外ではなかった。

毎日、この坂道で先輩の後ろ姿を見つけては、密かに見つめてついて行った。でも、話しかける勇気はなかった。先輩の

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ショートドラマ|このお酒は純米酒

ショートドラマ|このお酒は純米酒

秋の夕暮れ、私は幼なじみの真由と久しぶりに会う約束をしていた。彼女とは小学校からの仲で、互いに忙しくなるにつれ自然と疎遠になっていたが、今夜だけは昔のように二人で語り合おうと決めていた。

約束の場所は、地元にある小さな居酒屋「山桜」。店は古びた木造建てで、灯籠のようなやわらかな明かりが外に漏れている。暖簾をくぐると、店内は和風の静かな雰囲気で、奥から日本酒の香りが漂ってくる。

「久しぶりだね」

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アイと子犬の物語|いじめを越えて

アイと子犬の物語|いじめを越えて

住宅地の道端に子犬が落ちていた…いや捨てられていた。

12歳のアイは、学校から帰る途中でその小さな命に出会った。夕暮れ時の薄暗い路地裏で、段ボール箱の中からかすかに聞こえてくる鳴き声に気づいたのだ。

「あれ?」

アイは立ち止まり、耳を澄ました。再び弱々しい鳴き声が聞こえてきた。好奇心に駆られて近づくと、そこには小さな茶色の子犬が震えながら丸くなっていた。

「かわいそう…」

アイは思わず声

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ショートストーリー「明日への光」

ショートストーリー「明日への光」

第一章:美和の孤独東京の夜景は、まるで宝石箱を開けたかのように輝いていた。高層ビルの窓から漏れる光、街路樹を彩るイルミネーション、そして行き交う人々の笑い声。しかし、この華やかな光景は、25歳の佐藤美和にとって、自身の孤独を際立たせるものでしかなかった。

美和は幼い頃から内気で引っ込み思案な性格だった。両親の離婚後、母親と二人で暮らす中で、自分の気持ちを抑え、周囲に気を遣うことを覚えていった。そ

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不倫ヒューマン小説 ◇ 後悔の余韻

不倫ヒューマン小説 ◇ 後悔の余韻

タイトル:後悔の余韻 第一回 作:Naruto

この物語は、第一章から第九章までで構成された、不倫をテーマにしたヒューマンドラマです。

・あらすじ

日常の裂け目

健太の停滞した日々

美咲との運命的な出会い

芽生える情熱

密会の始まり

高まる期待と興奮

揺れる心

家庭での違和感

絵里の不安と努力

決断の時

健太の離婚宣言

絵里との別れ

新たな船出

美咲との新生活

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ショートストーリー|自分を見つめ直す100の言葉 [2]

ショートストーリー|自分を見つめ直す100の言葉 [2]

自己を見つめ直す言葉 100-4

4. 今を大切に生きる→ 過去や未来にとらわれず、今この瞬間を大切にする

春香は東京の忙しい街中で日々を過ごしていた。仕事に追われ、未来の不安に押しつぶされそうになりながらも、彼女はなんとか前に進んでいた。しかし、ある日、彼女の人生が一変する出来事が起こった。

その日は特別に忙しい日だった。会議が連続し、メールの返信に追われる中、スマホに母からのメッセージが

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ショートストーリー|自分を見つめ直す100の言葉 [1]

ショートストーリー|自分を見つめ直す100の言葉 [1]


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自己を見つめ直す言葉 100-1

1. 変化を受け入れる勇気→ 新しい自分に出会うチャンスと捉える

IT企業で10年勤めたサユリは、安定した日々を送っていたが、心のどこかで物足りなさを感じていた。

そんな時、会社が新規事業を立ち上げることになり、メンバーに選ばれた。

未知の分野への挑戦に不安もあったが、「これは新しい自分に出会うチャンスかもしれない」と、勇気を出して

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