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イオンGヘルス&ウエルネス責任者 難波 廣幸氏インタビュー「顧客のニーズや利便性を満たす新たな業態の店舗を拡充」
コロナ禍で生活様式が変化し、人々のヘルス&ウエルネスへの関心が高まっている。顧客ニーズが多様化するなかで事業の成長を促すには、どういった軸を持つべきなのか。イオン株式会社でヘルス&ウエルネスの責任者を務める難波廣幸氏に、同グループのヘルス&ウエルネス戦略を聞いた。
(聞き手/月刊MD主幹 日野 眞克)
グループのシナジーを生かした事業横断型のヘルス&ウエルネス戦略
—はじめに、イオングループにおけるヘルス&ウエルネス戦略の全体像について教えてください。
難波 昨年、イオングループでは2025年に向けた中期経営計画を策定しました。その中で、達成すべき「5つの戦略」を掲げており、そのひとつが「新たな時代に対応したヘルス&ウエルネスの進化」です。
感染症の拡大に伴い、お客様の行動や意識、価値観は加速度的に変化しています。在宅ワークに取り組む方が増えたことで、生活リズムや食習慣が変わりました。また、感染症の影響で免疫力の向上など健康に対する意識が高まっています。こうした変化を受けて、ヘルス&ウエルネスはイオングループの中でますます重要な位置付けになっていくでしょう。
「ヘルス」分野では、疾病治療領域以外に予防、未病といった領域に重点的に取り組んでいく必要があります。「ウエルネス」の分野は、人と人とのつながりや生きがい、やりがいといった心の健康ですね。コロナ禍でペット市場が伸びていますが、これはペットが心の癒やしにつながるからでしょう。このように、あらゆる事業がウエルネスに通ずると考えています。
イオングループは、多岐にわたる事業会社で構成されています。すべての事業においてウエルネスの視点を持って、商品・サービスをお客様の満足のいく水準まで引き上げていきたいですね。
—イオングループのヘルス&ウエルネスの業態戦略についてお聞かせください。
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