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読書感想 鮮やかなアドリブ:言葉の鮮度と心の余白の関係

今日は寒い。気温が3月下旬並みだそうだ。
朝、散歩していると、ポツポツと雨が降ってくる。
傘も持っていなかったので、じきに止むだろうと鷹をくくっていたのですが、さらに悪化。ざーっと降ってきてしまった。

服が濡れて力が出ない、、、
そして、冷たい風が体を冷やす。

なかなかのテンションが下がってしまった朝だった。
反面、家に帰ってくると、暖かい。。。
雨風を凌いでくれる住居は本当にありがたい。

さて、今日も読書感想をしていく。本書は、「たたかわない生き方 大下容子著」である。


先日、同期とオフ会をするということで、待ち合わせの時間潰しに寄った本屋さんでたまたま見つけてしまった一冊。(見つけてしまったとは何様だ!)
本屋さんの良いところは、「今の自分の心のアンテナが振れる考えは何なのか」ということを内省することができるところだ。

もちろん、誰かのオススメの本というも良い。でも、今の私の症状に合わせた本かどうかは分からない。
今の私の症状に合わせた、必要な本どうかは「ボーッと眺める」ことだと思う。
そういったことができる本屋さんは非常に内省する意味でも価値深い。

じゃあ私が手に取った「たたかわない生き方」は今の私の症状をどう表しているのだろうか。
心に留まったのは、「たたかわない」である。
最近、私の周りで「感情的になる」人の意見が通りやすいということに疑問を感じている。いわゆる「キレる」人の声が通りやすい。

そして若干「キレる」ことを肯定している節も見られる。
「あいつの行動を見ているとイライラしちゃってさ〜こんなこと言ってやったんだよ」
と。キレてやった私、カッコいいでしょ。と言わんばかり。

私はそんなことできないし、やる素養がない。なぜなら言葉が出てこなくなるから。
争うことも苦手に思ってしまうところもある。

「キレた」私の周りの人を「たたかう」と表現するのなら、わたしは「たたかいたくない」のだ。たたかう素養がない自分をどう収めようかと考えていたところに、目に留まった「たたかわない生き方」という本。きっとこの困った私の心の収め方のヒントをいただけると思っている。

では、1/3程度読んだ感想をまとめる。
結論はこれである。
「余白を楽しめる生き方が充実度を高める。」だ。

特に心に残ったエピソードは、「打ち合わせでは打ち合わせしすぎない」という内容である。
番組を作る際に、台本を作成してその通りに進めていくことが基本になる。だからその台本が良いものになれば、大体上手くいきそうだ。
でも、その通りにやっても上手くいかない。

どうしてか。

一度発した言葉の二度目は鮮度が落ちるから。

だそうだ。

分かる気がする。人前で話すときに、入念に台本を作ってから話す人がいる。うちのボスもそうだし、私も言葉が足りないので、事前に準備をしていきたいタイプ。

でもその台本通りに話していても、心に留まらない。

それは鮮度が落ちているからだろう。

よっぽど、その場で考えて話している言葉の方が入ってくる。
全てアドリブが良いというわけではないと思うが。

本書では、打ち合わせで7割、あとはその場が3割がちょうどいいと書かれていた。

この3割が素敵な余白なのだと思う。

真っ白な紙だけ準備して、あとはどうぞ!だとお粗末な出来栄えになってしまいがち。これが全てアドリブパターン。

紙いっぱいにびっちりと書かれていて、隙間もない。一見よさそうに見えるけど、楽しみが足りないようにも見える。
これが、打ち合わせ10割パターン。

大体決めていき、余白を作っておく。本書では与謝蕪村の掛け軸が例に出されていた。余白が潔い美しさを表していて、心に残ると。
これが打ち合わせ7割、その場3割。

すぐに0か100かで物事考えがちだが、この7:3が気持ちの良いバランスなのかもしれない。

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