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消えない怒り

母とその実母(祖母)との関係は複雑。

母が社会人になるまで、この親子はいがみ合っていました。

極貧故、生まれたばかりの母を捨ててしまった祖母。

小学校2年生で逃げ帰って来た母を邪険に扱ったことから、対立が激化。

将来、お金を稼げないと思われていた女の子はただのお荷物でした…。

祖母は、息子だけを溺愛。

ところが…。

溺愛した息子は、社会人になって働き始めても、一切家にお金を入れませんでした。

皮肉にも、家計を支えたのは、母。

恐ろしい程の力を発揮して、大手企業に滑り込み、働いて稼いだお金のほとんどを祖母に渡します。

ここでようやく、祖母は反省。

母に頭が上がらなくなった祖母。

親子間の雪解けか?

しかし、母の気持ちは複雑。

「あの婆さん、私がお金をあげたから態度が変わっただけやんか!」

仲良くしていたかと思いきや、突然、かつての恨みを思い出し、喧嘩が勃発。

「あの婆さんが、アンタ(私)の面倒を見とるのも、タダの罪滅ぼしやんか!」

「拝金主義が!」

些細な事がきっかけで、怒りの導火線に火が付きます。

こんな時は…。

「お父さ~ん」

我が家の平和係に登場願います(笑)。

「ばあちゃんも、大変やったと!」

「あの頃は、精神的に余裕がなかったと!」

「出来た人間なんて、そうそうおらんと!」

「今は、お母さんのことを本気で心配しとると!」

「その気持ちを汲んでやらんね?」

などと、なだめるのでした…。

仲良くなったり、険悪になったりを繰り返す2人。

それを仲裁する父。

この構造は、何時まで経っても変わらないのでした…。


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