私が譲れないこと
最近、後輩と組んで同じお客さんの仕事をすることになった私。
職種未経験者の後輩は、全く基礎ができていないので、理論から教えます。
お客さんの意図通りに仕事をすること自体を指導するのは簡単です。
しかし、そうすると、タダの機械人間になりかねません。
お客さんからもらったデータをシステムに入力すると、どこがどう変わらなければならないか、また、変わってはいけない箇所はどこなのか、何故そうなるのかまで説明します。
システムの行った自動計算を、実際に電卓で計算させてみます。
悪戦苦闘する後輩。時間がかかります。
この事を快く思わない人物が…。
それは、ボス。
「そんな事、分からなくても、出来るんじゃん?」
確かに、パソコンが勝手に仕事をしてくれる様なフシはあります。
しかし、ただマウスをクリックをするだけの仕事にやりがいを見出だせるのかは、甚だ疑問です。
それに、タダの機械人間のままでは、応用力が身に付かず、他のお客さんの仕事が出来ない状態に…。
(オイラが指導する以上は、他でも通用する人間に育て上げるモンね!)
かつて、職場できちんとした指導を受けさせてもらえなかった私は、大変苦労しました。
幸い、頼るべき人物(父)が居たおかげで、なんとか他のお客さんの仕事も対応出来るまでになったのです。
初めから、何の指導も無しに、考える力だけを要求しても、心が折れてしまいます。
ある程度の知識を授けた上で、本当にその様な結果になるのかを自分で確かめてもらうということの繰り返し。
時間はかかりますが、そうした方が、結局は、自力で成長する本物の力を身に付けることができるのでは?
「花甘露さん、講師になれますよ!」と後輩。
(何を言っているんだ、こう見えても、オイラ一応、有資格者なんだぜ!)
そう言えば、ボスも有資格者だったか…。
すっかり、忘れていました(笑)。
かつて、他の職場で私が育ててきた後輩達。
皆、とても、感謝してくれています。
(オイラが育てた後輩達は、成長が早いんだぜ!)
ケチケチせずに、何でも教えてきた私。
今でも、彼女達が私のことを忘れずにいてくれることに私自身も感謝・感激なのでした。
本当に相手のことを思うなら、一過性の利益だけを与えるのではなく、末長く使えるものを授けるべきだと思うのです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?