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誇りというヤツを求めて

今年から、後輩と一緒に担当しているお客さん。

どうも、効率の悪い仕事の仕方をしています。

わざわざ仕事の工程を増やして、そこに様々な人達を関わらせています。

絶対に間違いがあってはいけない仕事なのに、これでは誤りを誘発しかねません…。

昨日も、本来、外部委託することが好ましくない様な仕事まで、我々に丸投げしようとしてきました。

そこで、我々外部組織に仕事を委託することで、お客さん側に余計な作業が発生し、誤りが起こることを危惧している旨を伝えて、この仕事をお断りしました。

我々が行っている仕事にも、無駄な作業が多く存在し、しかも、誤りが起こりやすい方法で行う様、お客さんが指示してきました。

これに、イラついていた後輩。

「何が何だか、分からなくなります!」

似た様な作業を複数回行っているウチに、自分が何をやっていたのか、迷走してしまうのです。

特に後輩は、職種未経験者で入社したため、戸惑うことも多い様です。

(誰が行っても、間違えにくい方法を考えなければ…)

早朝、職場で他の仕事をしていた私。

ふと、ひらめきました!

作業行程を減らすことができて、かつ、間違いのリスクを大幅に減らすことのできる方法を思いついたのです。

出勤して来た後輩にこの方法を提案してみたところ、お目目がキラキラと輝き出すではありませんか!

興奮した後輩が、ボスを捕まえて、「花甘露さんが、素晴らしい業務改善案を思いつきましたー」と叫んでみるも、彼は、そんな事には全く関心がありません(笑)。

なんか、面倒臭そうな顔をしています。

「不機嫌な俺様に話しかけるな!」的な対応をするボス。

しかし、後輩はめげません(笑)。

ルンルン気分の後輩を見て、酷く冷めている自分に気が付く私。

この職場では、どんなに質の良い仕事をしたとしても、全く評価されないのです。

雑でも、間違っていようとも、数をこなして目の前の利益さえ獲得できれば、ボスはそれで満足するのです。

「誇りを持って仕事が出来ない!」

そう言って、友人は職場を去って行きました。

お金だけではない、何かを求めて…。

人間の心は、なかなか複雑なのでした…。

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