在るがままで幸せ？

私の父。

独特のムードを持っています（笑）。

何故か、側に近寄ると、幸せになれそうな錯覚を起こすのでした…。

父本人は、特にあくせく頑張っている様子も無いのに、勝手に星が降って来る運命。

幼少期の苦労が身になったのでしょうか？

ヘンテコな自信に満ち溢れています。

｢お父さんは、大概の事が、普通以上にできると！｣

｢どんな事をしても、食べて行けると！｣

｢どんな人間とも、それなりに付き合えると！｣

確かに、その通り。

特に、人間嫌いとされている人達から、熱烈に好かれたりする傾向が…。

母も、そのうちの１人。

母は、幼少期に一旦両親に捨てられてしまった経験があるため、超人間不信。

母の実父は、皆から、｢滅茶苦茶ジジイのハゲ頭｣などと呼ばれている位、酷い男性です。

ですから、母には、全く結婚願望がありませんでした。

ところが…。

ある日、母の前に、呑気そうな感じの男性が現れます。

冬だというのに、薄着をして、鼻水を垂らしていたのだとか。

それでも、はにかみ笑い。

貧乏そうなのに、ちっともめげていない感じ（笑）。

そして、母に言いました。

｢のんびり、暮らして行こう！｣

所持金たったの３万円で、母にプロポーズ。

（強心臓なのか…？）

｢まっ、エエか！｣と、これに応じた母。

意外にも、この結婚生活は、大変上手く行くことに。

人間嫌いだったハズの母が、父に少しでも快適な生活をしてもらおうと、心配りをする様に…。

祖母（母の実母）からすると、まだまだ未熟に見えた母ですが、それでも、大した変わり様なのでした（笑）。

しかし、人間、上を望めばキリがなく…。

祖母は、思いました。

｢お婿さん（父）が、きっと娘（母）を教育して、素敵な女性に育て上げてくれるハズだ！｣

でも、この期待は外れることに…。

父は、母に、良い妻であることを強要したことは無いのでした（笑）。