愛の行き先
採用1ヶ月以内に、2人の新人さんが次々と退職。
これには、ボスも焦ります。
精神が不安定になり、ハイに…。
こういう時のボスは、「かまってちゃんスイッチ」 がONになり、私の所へやって来ます(笑)。
目から怪しい光を放ち、私に話しかけてくるボス。
「花甘露さ~ん、ウチの嫁が恐いんですー」
そんなボスに、一見辛辣な言葉を浴びせながら、彼を癒すという高度(?)な技を駆使する私。
「優しい人では、あなたの妻は務まりません!」 と私。
「ウチの嫁、束縛が激しくて…」 とボス。
「ワガママは男の罪、それを許さないのは、女の罪🎵」 と私。
その後も、自虐的な発言をするボスに、塩を塗りたくる私(笑)。
「花甘露さんと話すと、どうしていつもこうなるんだー?」 とボス。
「私と話して、褒められる訳ないじゃないですか!」 と私。
毎度のパターンに安心を覚えたボス。
満足して、大人しくなりました(笑)。
この様な、奇妙な寸劇を見てきた私の友人。
今月末で退職します。
そんな彼女が、言いました。
「花甘露さんも、エライね~」
「あんなの、誰もまともに相手してないのにさ~」
「あなただけだよー。あんなのの相手してやってるの~」
「愛だね、愛!」
友人曰く、この「愛」 とやらが、私の魅力なんだとか…。
しかし、これ、決してボスに対する愛なんかではありません。
日頃から大人しくて、ボスにモノ言えぬ人達の想いを、パロディー化して彼に伝えているだけなのでした。
そして、それを聞いた誰かが笑ってくれれば、それで良いのでした。