本人も分からないこと
職場で一番仕事が出来る男性従業員。
突然、叫び出しました。
「仕事が爆発しそうだ!」
聞けば、昨日は1時間しか寝ていないそうな…。
雪だるま式に抱え込んだコンサルの仕事で、首が回らなくなった様です。
しかも、彼は、実務の仕事も大量に抱え込んでいます。
月の残業時間は、175時間を超えることも…。
食欲も無く、何日もの間、朝食と昼食を食べていません。
「疲れた…」 ため息混じりに呟きます。
彼のアシスタントの女性も心配そうにしています。
やけくそ気味に、アシスタントに実務の仕事を放り投げる彼ですが、誰も彼を責める気にはなれません…。
こんな状態なのに、ボスが彼に遠くへの出張を命じました。
(!?)
これに呆れる従業員達。
仕事できないフリしよう!
変な保身術を身に付けた従業員達。
モチベーションは、下がり続けます。
職場の雰囲気も悪く、お客さんから指摘される程です。
「なんか、空気が澱んでますね…」
従業員が、難しい仕事を拒否する体質を作り上げた結果、人が育たず、1人苦しむ仕事ができる男性従業員。
誰も彼に追いつこうとせず、彼1人だけに仕事が集中する悪循環。
「どうして、みんな、仕事に線を引いているんだ!」 などと不満げな男性従業員ですが、まさか、「あなたみたいになりたくないんですよ!」 とも言えず、まるで、悪いお手本みたいになっている彼。
どうして、そこまで、できるのか?
本人も、その答えは持っていない様なのでした…。